光だけ正義みたいに浴びながら自称インフルエンサーが笑う #短歌
カロリーを気にしない夜のポテトには明日の孤独がほどよくまざる #短歌
揚げたてのアイスクリームに似ているね外づらがよくて中がとけだす #短歌
鏡にも他人の影をうつす癖 月光だけが公平でいる #短歌
七色の途中でほどける約束を誰のせいにもできぬまま見る
#短歌
好き好きとつぶわくたびに甘くなる紅茶の渦に顔をのぞかせ #短歌
永遠に残ってはいます 冷蔵庫のぞけば光の粒が眠って #短歌
ただ今日を生きているだけ ルーティンの線をなぞれば夢は乾いてて #短歌
わたりゆく信号の青 うつろいて汽水のきらめき胸にひるがへる #短歌
ひとさしの指にとどける沈黙をわたしは何度見過ごしたろう #短歌
はげしさをもってはじまる逢瀬にもかかわらず言葉のいろは置いてゆきたり #短歌
ここだけの景色ですよと案内しどこにもあるような空の青さよ #短歌
夕焼けの残る手すりを思い出す 友のようにはもう話せない #短歌
逃げるには声を出してと教わった 声の出し方まだ知らぬまま #短歌
下の子の笑う指先にひかり射す流れる水と似た手つきして #短歌
まずいわけがない昼のコンビニのパンの屑にも陽は射している #短歌
家業なき父の笑顔をなぞる夜 似たくはないが似てしまう癖 #短歌
その回想ほんとに要るの?と言われつつ曇るレンズを指でこすった #短歌
缶のなか空っぽのまま時が棲むミッキーの笑みだけ錆びず #短歌
だれかには早い季節をまといながらわたしはわたしをあたためている #短歌
★
ログインしてコメントを確認・投稿する