ほらまたね 汚れるってわかってて今日も静かに靴を洗った #短歌
好きなのにテレビの声が勝っていてスプーンの音がやけに響いた #短歌
ラッキーは今日もずっと遠くてさ 船がない町で待っているだけ #短歌
前世とか多分信じていないけど鍼のあとには少し泣きそう #短歌
さみしさをかたちにしたら猫だった 幻なのにすごくやらかい #短歌
あの湖(うみ)をたしかめたくて拡大する 夜の地球はとても静かで #短歌
もう少し近づけたかも あのときに赤福だけが間にあったね #短歌
羽ばたきの音を知らない鳥といてあなたは今日もよく眠れてた #短歌
つかわれずきれいなままの逃げ道に似ている人を好きになってた #短歌
子がじっと見つめる世界の端っこ 記録用紙に滲む黒点 #短歌
よこむいて あなたがいなくなったあとあと となりにそっと柴犬がいて #短歌
おなじ日をちがうフォルダで保存して少しずつだけずれていくまま #短歌
蛇口からひねった未来が飛んでいく ぼくは地面で口をひらいた #短歌
たぶんいま笑うところじゃなかっ毛ぬるくなったぼくの声に返事がずれた #短歌
飲みきれずぬるくなったの それきりで名前のしずむ駅を出ていく #短歌
たべおわり息があること確かめる それでもまだ昼の途中だ #短歌
さみしさもつかめるならと思ってた どこかにきみがいる夜だった #短歌
おちてきたきれいな星があまりにもタイミング良く笑えなかった #短歌
声よりも先にふれたね くびすじに 笑っていたのに首がなかった #短歌
「とわ」と書く指のあたたか とけるようかたちない夜にふたりは立って #短歌
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