ヤフオクの相手は「強面」だった。が、連れて行かれたのはまあまあ規模が大きい中古車屋で、必要な書類一式を渡されたあと、しばし車内の計器類を見たあと、まずはガソリンスタンドに向かった。観光マップ以外持っていないので、iPhoneにインストールしたヤフーカーナビが頼りだ。
新潟西インター周りをぐるぐる回ってしまい、大規模なホームセンターの駐車場に一時避難した。で、40歳くらいの男に「旅行者なんですが、西インターに入れません。行き方を教えて」と話し掛けた。
ああ、ナビが示すタイミングが一歩遅かったんだ、と納得。
男が私のうつむき加減に興味を持ったようなので、実はヤフオクで落札した中古車を引き取りに来た、と正直に言うと、笑われた。しかし「莫迦だな」というニュアンスではなかった。神奈川県から来た、と付け加えたら「頑張ってな」と言っていただく。
ようやく北陸自動車へ。
走っても走っても関越自動車道に入る長岡に着かない。頭の中にいやな不安が生じる。ひょっとして私は富山福井方面に向かっているのではないか。
そんな疑いを持ち始めて20分後、ようやく長岡まで15キロという表示が出た。
走りはいい。
山谷パーキングエリアで一旦休む。背脂ギトギトが売りのラーメン660円を食べた。緊張は溶けないものの、確かに濃いスープで和めた。
さ、ドライブ再開。
次のサービスエリアでまた休む。というか、ガソリンスタンドで空気圧をチェックし忘れたので、サービスエリア内のガソリンスタンドへ行って、「ガソリンは入れないけど、タイヤの空気圧を見てもらえないか」とお願いしてみた。怪訝な顔をされたので、「実は神奈川県から新潟の中古車を買って、いま帰り道」と言った。
安全なためです、いいですよ、と答えてくれたので、駐車場に停めたクルマに戻った。
もううちまでは帰られないな、と思い、スマホで前橋のビジホを予約。で、ガソリンスタンドで空気圧を見てもらった。少し空気圧が低かったので、適正な空気圧にしていただく。優しいな。
日が暮れて前橋へ。もうナビがない限り、ホテルには行けない。細い道に案内され、泣きたい心境。
17時半にホテル着。
吐きそうなくらいの緊張。3千人の観客を前に舞台に立つ俳優かよ(爆)。
しょぼいビジホだ。またまた泣きそうになるが、全て自分で撒いた種だ。泣いたらあかんやろ。
ホテルのフロントで、「GoToチケット」使用可能のレストランを紹介してもらった。
前橋文学館に近い。
「登利平」という鶏肉のレストランだ。
歩いて15分。
食べた。
既に今日の業務が終わった前橋文学館に行くと「萩原葉子展」が開催されていた。私は彼女のボーイフレンドだった。なんという偶然。
三たび、泣きそうになる。この場合は泣いていいかな。
5分以上、文学館前に立っていた。
さびれまくったアーケード街を歩いてホテルに帰った。
簡単にまとめるとこんな一日。
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