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2020年06月24日19:58

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私の老人力、10分間の悲劇と喜劇

 昨日の午後、文学館からメールを拝受。詩人が遺した資料を閲覧するため、これまで数回に亘ってお願いや交渉をしていた。見たい資料が200点と膨大なので、事前に打ち合わせをしておく必要がある。10年前は閲覧希望点数が20点ほどで、その際は一点一点資料ナンバーなどを書類に記入し、1週間後には資料の館内引き出し準備が整えられたのだが、今回はその10倍にのぼる。
 幸いなことに、どうやら何十枚もの申請書類は書かなくて済んだようだ。さらに、「観覧料等免除申請書」を提出すれば写真撮影料が免除される、とのこと。前回は1点につき500円ほど徴収されたので、やっぱり嬉しい。
 申請書のテンプレート2枚をプリントアウトし、手書きで必要事項を記入。10万円の特別給付金書類でミスったこともあって、捺印についてもしっかり確認した。免除申請書が通るのは今月末、とのことだ。
 今日の午前中、あらためて担当者に「あらたまった」手紙を書き、申請書2通とともに封をして、郵便局へ投函しに行った。
 訪問日は来月の七夕あたりか。またはその翌週か。自分の力量を鑑みると、4泊くらいは見ておかないといけないだろうな。
 
 昨日の午前11時前、胚芽米を買いに逗子の大型スーパー。行く途中にあるブックオフに30分ほど立ち寄ったのだが、その際にかつて訪ねたことがある沖縄の「海辺のカフェ」本を見つけた。が、値段が高かったし、もっと読みたい本があったので、買い控えした。昨日の「平和祈念式典」があった公園からさらに先にあるカフェの成り立ちや自然への思いをルポライターが聞き書きした内容だった。5年半前、私はこのカフェをほとんど偶然、訪ねていたのだが、それ以上でも以下でもない。
 しかし、一夜明けても、買っておけばよかったという思いは消えない。
 午後3時、天気の崩れもないようだし、自転車で行ってみることにした。
 坂があるので18インチのミニベロではしんどい。が、微風が吹いているので、脳内リゾート。
 着いて真っ先に、旅行のガイドブックや旅行記が収まっている棚へ行くと……。
 ない、その本がないのだ。まさか昨日で今日、その間に売れてしまうとは。
 何度も棚を確かめるも、やはりなかった。
 ガックリだ。
 仕方なく、店内のあちこちを見て歩いていると、『戸隱の繪本』という旧漢字タイトルの本が目に入った。著者は津村信夫という詩人だ。はて、この名前を見たことがあるようなないような、あやふやさがある。私には珍しく、目次を見て、巻末に載っている津村信夫の年表を見て、さらにこの本は昭和15年に刊行された本を再版したものだという解説も読んだ。
 そうか、津村信夫は「四季派」の詩人だった。
 それで微かに私の脳は反応したのである。
 戸隠は高校2年の夏、高松を出てから8日か9日後にたどり着いた旅の終着点で、とても懐かしい地だ。この本こそ買いだな。カフェの本は売れていたけれど、こんな本に出会えてよかった。
『戸隱の繪本』を手に、さらに店内を巡っていたら……、なんとカフェの本はあったのである。
『沖縄「浜辺の茶屋」物語』(小林ゆうこ著)。
 その本は旅系の本が固まっている棚ではなく、作家の五十音別の棚に収まっていた。ええっ、主に小説の棚になんでこの本があるの? しかし、「こ」の分別票があるところにこの本はあったのである。
 私の覚え違いというか、ジジイの固定観念で、沖縄カフェの本は旅系の棚、と思い込んでいたのである。
 もう中身なんてどうでもいい。とにかく買いだ。
 しかし最近、こうした勘違いがままある。50歳くらいまで自分はIQ140くらいだと自負していたのだが、いまは確実に100を切っている。ゴルフならスコアが上達してよろしおますなぁ、と言えるのだが、この老化はホントにヤバい。自分が70歳まで生きられるとは思っていないが、もし生きていたとしたら、70歳でIQ70というスコアじゃないかと思われる。ああ、怖い。
 うちに帰ってすぐに『戸隠』のほうから読んでみた。
 昭和10年代の話であるのに、私が訪ねた昭和47年の戸隠と重なるところが多々あった。現代の戸隠はすっかり(大衆と迎合するような)観光地と化していて、深山幽谷めいた神秘さはなくなってしまったが、これも仕方ないことか。
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