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2020年02月16日20:07

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LINEのお誘い

 旅行中に読もうとリュックに入れていたイタリア人作家の小説『インド夜想曲』は、結局手に取ることすらなかった。慌ただしい旅程だと心にも余裕がなく、小説より小間切れで読んで差し支えがないエッセイ集のほうがしっくりと落ちる。4日間で300頁足らずのエッセイ集をなんとか1冊読んで、松江の古本屋で買った戦記を10頁ほど繰ったに留まった。
 今日、『インド夜想曲』を読んだ。形而上学的な小説で、幻想小説のジャンルであって、しかも矛盾するようだが現実の一コマを丹念に積み重ねたリアリズム小説。旅の本であって、不眠の本(笑)。寝台列車でこういう本を虚心坦懐で読める旅人、というのに自分はなりたい。
<写真というものは被写体を四角い枠のなかに閉じ込めてしまう。枠のない被写体は、そのことだけでもぜんぜん異質なものになる>
 そうなんだよなぁ。米子の旧市街地は2階建て以上の建物がほぼなくて、眼前に広がる風景に枠はない。空にも川にも枠なんてない。
 
 今日はほぼ終日雨の日曜日だった。
 朝10時、高校時代の友人から突然、ショートメッセージが入り、「LINEを始めた。IDは……」とあったので、LINEアプリを開いてそのIDを検索しようとしたのだが、年齢確認認証のためにauアカウントが必要という警告が出て、彼と繋がれない。仕方なくいったん諦め、近況報告を綴ってメールで出しておいた。
 個人的にはスマホを活用する気にはならなくて、パソコンのほうがいい。まだタブレット端末のほうがしっくり来る。iPhoneの通知という通知はほぼ全部切って、スマホは机かベッドの宮に放置したまま。散歩程度の外出なら持ち歩くこともない。以前、先輩編集者が「ぼくは歩数計を活かすため、家の中でもスマホを手に動いている。一日一万歩を目標に日々暮らしてる」というようなことを私に言っていて、ずいぶんと真面目な性格だなぁ、と感心してしまった。しかし、これだと首から下げてない限り片手がスマホで塞がってしまうわけだから、不便だと言えば不便だ。
 私の嗜好はだいたいが世の中の主流と180度違っている。それで困るようなことは別にないからわざわざ記すこともない。もし困ったとしても、それこそ自己責任であって、疎外感でも味わってろ、と自分を茶化したらいいだけだ。
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