本日の鎌倉は昨日と一転、ぽかぽか陽気だった。
室内に閉じ籠もって本を読んでいても集中出来なかったので、お昼を過ぎたあたりで我慢ならず自転車に乗って逗子のブックオフへ行った。3冊ばかり本を買って帰宅した。池澤夏樹の文庫オリジナル版『のりものづくし』という旅のエッセイ集は初めて見た。買う買わないは別に、池澤夏樹の本については割と熱心に追っているつもりなのだが、彼の本に限らずここ数年、新刊書店で見逃すことが多くなった。その分、図書館とブックオフ各店がこうしてセーフティー・ネットになっているわけだが。「のりものづくし」を旅行用のリュックにポンと投げ入れてJRの列車に乗り込み、旅行をしたくなった。
帰宅してすぐにラズリの散歩。朝夕の日課になっているのが身体的にいいのか、それとも疲れていても無理にでも歩かなければいけないことが身体の負担になっているのか、微妙ではある。
家から10分のところに地元の野菜や果実の露天販売所があって(店構えはないが)、その露天商と立ち話をした。小田原のみかんが売っていたので、一昨日に清水の青島みかんを買ったことを話すと、興味を示してきた。
「ベルナール・ビュフェ美術館に行ったんだ、富士山の裾野にある美術館でね……」と説明しようとしたら、彼は「ああ、クレマチスの丘にある美術館ね。俺は入ったことがないけれど、クレマチスの丘にあるレストランには行くよ」と即座に返された。
「そのレストランは有機野菜に塩だけ振って出してたりしてさ。オーナーが広尾に家のあるコジマさんで」と話が尽きない。
よく知っているなぁ。私は富士山を何十回となくクルマで一周しているのだが、クレマチスの丘は今回初めて知った。一見、ただの野菜売りのオッチャンである。
そこに販売所の地主の息子がやって来て、私たちの会話に加わって、さらに話が盛り上がってしまった。
で、日が暮れ始めたところで帰宅し、パソコンを起ち上げたら、メールが届いていた。今月会ったばかりの旅行作家夫妻に謹賀新年メールの返信を兼ねて「世界を変える美しい本」展のことをちらっと書いて送ったら、夫婦それぞれからまたメールが届いたのだった。
彼のメールは「タラブックスの絵本は昨年、板橋美術館で見ました。来週からベトナムに行くので、いい絵本がないか探してみようと思います」、奥様のメールは「タラブックスの絵に使われている、インド民族画の中の一つ「ゴンド画」。我が家のリビングにもオリジナルが飾ってあります。タラブックスの絵本で使用されている作家のものではありませんが、現地(デリーの民族画博物館)で作家から直接買い付けた一点物です。家の中で、森や動物を感じたいと思い購入しました。今度いらしたときに、見てください。」。
えええぇ? 私の周りの皆さん、どなた様もホント詳しいなぁ。
ひょっとして私、「情弱」なのだろうか、と落ち込んでしまった。
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