mixiユーザー(id:6486105)

2017年05月31日21:32

216 view

詩織さんのお名前でつらい思い

 一昨日から連日、日刊スポーツが「山口敬之の詩織さん準強姦事件」を報じている。事件は不起訴となった山口だが、先週の週刊新潮でレイプ犯とされて記事になった。詩織さんはその報を受けて、実名と顔露出で記者会見に臨んだようだ。テレビをほぼ観ないのでどういう報道がなされているのか知らない。山口が安倍のお友だちで幇間本も書いているので、これも一連の「忖度」問題かという見方もネットにはあるようだが、昔から警察や検察は忖度まみれなのだから、今さら何を言ってんだ、と笑いたくなる。官公庁も含めて、正義とか基本的人権よりも組織と自身の保身こそがある。
 詩織さんには悪いが、お名前を見て幾重にも暗い気持ちがした。一昨日から『殺人犯はそこにいる』(清水潔著、新潮文庫)を読み始め、久しぶりに桶川女子大生ストーカー事件の被害者猪野詩織の名を見た。清水は丹念に事件を追った『遺言〜桶川ストーカー殺人事件の深層』の著者で、『殺人犯はそこにいる』でも警察&検察の異様なまでの思い込みと居直りと人権無視の例としてストーカー殺人事件での例を挙げているものだから、日刊スポーツで同名の「詩織」という2文字を目にして、いやな偶然だと思った。ちなみに私は発売直後に『遺言』を読んだのだが、それまで詩織さんは週刊誌のスキャンダラスな見出しを信じてキャバクラ孃だと思い込んでいた。これは、被害届を受理しなかった上尾署が被害者を「特殊な風俗嬢」に仕立てあげ、ブランドまみれの馬鹿な女子大生がゲス男にかどわかされたという醜聞で事件の真相を覆った、まさに警察機構を象徴するでっち上げだった。
 さて、安倍のお友だちにして右派論客の山口がレイプ事件でどう対応するのだろうか。辱めを受けた女性側が名乗り出て取材を受けたのだ。レイプ犯と名指しされた山口は、事実無根であれば釈明するべきだし、名誉毀損で訴えるのが矜恃だ。レイプしたのであれば認めた上で、尊敬する総理を真似てふてぶてしく「起訴されない程度のものでしょ!」と開き直ればいい。おとな力というのは、平気で嘘をつけることと居直る力のことだ、と社会人になってわかった。その意味で、公務員や政治家というのはたいそうおとな力のある持ち主で、私のような小心者には到底出来そうにない職分だ。
『殺人犯はそこにいる』は500ページを超えるルポルタージュで、まだ400ページを読んだ段階でしかないのだが、今国会で審議中の「共謀罪」について思いを馳せる内容が繰り返し出てきた。足利事件で無期懲役判決を下され14年間獄中にいた菅谷さんは、そもそも「自供」と「DNA型鑑定」の2本立てで起訴され有罪を宣告された。「科警察」という「トンデモ鑑定団」が明らかに瑕疵の型の読み間違いをし、警察と検察がグルになって気弱な菅谷さんを脅す。「私はやっていません」と言っても刑事は容赦しない。述べ4万人の大規模捜査で菅谷さんを誤認逮捕した警察(組織)に対して、記者の清水は本人を含めてわずか数名の取材で、菅谷さんは犯人ではない、という確信を持つ。清水という記者はご本人が言うように決して優秀ではない。では、警察が馬鹿なのであろうか。たぶん馬鹿だろうと私は思うのだが、それは知能指数ではない。上から言われたことに疑いもせず、同調心が異様に高く、要は判断力に乏しい人間と組織なのである。本のなかに菅谷さんが描いた靴底裏のイラストがあって、それは裁判での証拠品にもなっているのだが、「おまえの靴の裏をイラストで描いてみろ」と言われて描ける人なんて常識的にはいるはずもない。これが犯人でしか知り得ない「証拠」となっているわけだから、やはり刑事も警察署も子ども騙しの馬鹿であろう。ひとを陥れることに長けた犯罪者だ。こういう警察体制と人権意識に欠ける刑事らに「共謀罪」という名の法律を与えるのは、キチガイに刃物だとは言えないか。もっとも、この国では、キチガイに刃物を与えることに慎重で、お上は常に刃物を有してきたという歴史がある。ニッポンの伝統に適った法か、とも思う。
5 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2017年05月>
日 月 火 水 木 金 土
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031