朝、散歩から帰ったところで雨が降り出してきた。
自室は日当たりがイマイチよくないので、電灯をつけないと字が読みにくい。MacBookを起ち上げ、なんとなくYouTubeにアクセスして、いちばん最初に思い浮かべた検索ワードが「知花くらら」だった。昨日の夜、本箱から彼女の『てーげーでいこう!』を手に取ったからだろう。
YouTubeの検索結果をざっと見て、『くららリポート「沖縄の集団自決」』という動画を見た。前編後編併せて15分弱。2007年8月9日に「ニュースZERO」で流した戦争企画らしい。知花の祖父が故郷・慶良間島へ彼女と一緒に行って、生家を訪ねるというのが大雑把な舞台だ。
人はもう住んでいないが、家はまだ残っていた。家のそこかしこに弾丸の痕が残っていたのが印象的だ。本土は少し家に不具合や不都合があると、取り壊して建て替え。あるいは土地を転売して、その金で家を買うというライフスタイルだが、地方の町村部や沖縄の島々のような「貧しい」土地では、戦前の建物を大事に使っている人も多い。
動画の途中で、祖父から教科書問題が語られた。この年なのかどうかわからないが、歴史教科書の記述から沖縄戦に於ける集団自決で「軍の関与」を削除する方針が文科省によって決められた。そのことを祖父と知花が淡々と語り合い、「事実を曲げて歴史を変えていくのはよくない」というようなことを共に述べていた。
動画を見終わってコメント欄をざっと見たら、「集団自決なんてない」「金のためにそんなことを言っている」といった批判や、中韓の謀略だと決めつけるような輩もいた。
知花の祖父は米兵に捕まるのは恥だという恐怖心から、山に掘られた防空壕にいったん逃げ、そこで首を括ろうとしたが、死にきれなかったところで発見された、と言う。爺ちゃんが生きて敗戦を迎えられたから、知花くららがいるのだ。個人的には、おそろしく低俗な陰謀史観や愛国史観から集団自決を完全否定するコメント寄稿者どもを名誉毀損罪で告訴したいくらいだ。沖縄では島民の1/4が戦争の犠牲者になったのだ。死者にも名誉はある、汚名を着せることは許されない。
昼を過ぎて2時頃から雨が一転、晴れに変わった。陽気に誘われるような気分になったので、逗子のブックオフ目指しでクルマに乗った。
児童書の棚でジオノの『木を植えた人』があったので買う。いま手許に、絵本も合わせたら4冊か5冊、既にあるのだが、それでも買う。誰か読んでくれそうな人と出会ったら、ぜひさしあげたいから。どうしてこんなに好きなんだろう。先々週、めぼしい沖縄本を探して買ったため、新たな沖縄系も見つからず。だから、群ようこのエッセイ集みたいな軽めの文庫などを買って、とっとと店を出た。
明日は新聞回収日。スクラップしておきたい記事がいくつかあったが、連載記事の「即身仏をたどって」の他は、何を取っておこうと思ったのか、忘れてしまった。忘れる程度の興味なら、スクラップしたところで読み返さないだろうて。
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