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2026年10月11日20:35

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カフェで男の長話

 10月11日日曜日、夏が戻ってきた、というような暑さ。

 昨日、私にあっては久しぶりの図書館へ。週に一回は必ず行っていたのに、いろんな事情があって、15日ぶりになった。
 鎌倉図書館の創立は1911年。現図書館の建物は1974年だとか。結構ボロい。蔵書の数も大したことがない。お隣の小さな町・逗子図書館のほうがなんぼかましだ。
 いまだに図書館に来ると、会社の同僚だった友だちを思い浮かべてしまう。
「鎌倉図書館の文芸棚にある本全部を読んでやる」と彼は豪語していた。彼の遺志を私が果たそう、とまでは思わないけど、バトンを引き継いでいるような気分がちょっとある。
 図書館が優れた施設である、というのは、ほどよくコントロールされた時空間で快適に「立ち読み」「座り読み」が出来ることと、先方から自分に向いて「こんな本、あんだよー、どうちょっと見ていかない?」と問いかけてくれること。
 昨日は加藤直樹のエッセイ集『「九月」を生きた人びと朝鮮人虐殺の「百年」』と森まゆみの『聞き書き・関東大震災』を2冊で1時間半くらい、斜め読みと熟読を繰り返していた。
 
 今日11日もシンプルな一日。
 午前中、ベランダを延々と清掃していた。溝に枯葉や海から飛んで来た砂などが堆積していたので、ヘラで掬い、その塵をバケツに入れ、またヘラで掬いバケツに入れ、ということを繰り返し、次に草ぼうきで掃き、最後に水雑巾で拭いてまわった。
 パーカーが汗でぐっしょりだ。
 真夏に近い太陽光。
 身体を動かしついでに、枕を丸ごと手洗いし、洗濯機で脱水をして干した。
 嬉しいことに、午後6時で完全に乾いていた。太陽様さまだ。
 午後2時から午後6時まで、延々、駅前のエクセルシオールに居着いてしまった。いつものことながらレギュラー珈琲一杯390円で。
 家を出る前に、今日は画集を眺めたい、と思った。なので、タブレットで「マリー・ローランサン」画集と「ハーラル・ソールベルグ」画集の2冊を、1時間ちょっとかけて眺めた。で、雑誌が読みたくなったので、「週刊ポスト」をその場でDLして30分ほど飛ばし読み。
 そろそろ帰ろう、としたところで、知り合いというよりご近所友だちの現代舞踏家から「風さん!」と呼び掛けられる。
 で、舞踏家と延々6時まで会話を交わしたのだった。
 酔っぱらっていたわけでもないのに(彼はほぼ下戸)、女性遍歴を語り始めたらあまりに「豊富」らしくて引っ込みがつかなくなったようだ。私は「貧困」なので、語り合うまでのネタはない。
 おおよそ78年間の人生体験を聞いてしまった、ということになろう。
 私は平凡なサラリーマン家庭で生まれ、自分では尖った人間だという自意識があるものの、外から見たら平穏無事というか小器用というか上手くやったなというか、ごくごくフツーの人生になってしまった。高校入学以来ずっとサヨクで、大学生以降は警察が様子見をしに来るくらいの札付きだったが、それで不利益を蒙ることはなかった。学力が足らずに大学受験は失敗に終わったが、不利益を蒙ったとも言えない。女性にはモテず、彼のように海外で公演したことは当たり前だが経験なく、交遊範囲はきわめて狭く、他者に誇りたいような才能は持ち合わせてない。という自分史はマジ平凡(苦笑)。
 この正反対が彼だ。
 下手な漫才を聞くより面白かった。
 
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