まだ生きている人の話も過去形でそれが少しだけさみしい夕飯#短歌
中野から新宿までの一駅があなたを過去にしてしまうから #短歌
まぶしくて息ができない夜だって きみのパレードは終わらないよね #短歌
振り向いたあなたの口に飼われてた光る小魚が逃げてゆく夜 #短歌
コンビニで買った炭酸ぬるくなる迄の自由を芝生が照らす #短歌
あの頃の明かりへ自転車を寄せながら解説欄のない日々を生きる #短歌
しゃぼん玉われてしまってからとなぁ 掌にひかり置いた気がする #短歌
白すぎて何も始まらない紙を空の続きとして持ち帰った #短歌
三階のダイソーへ向かう途中にも空は空白を増やしていった #短歌
好きなおでんの具を書かされる 名札にも個人情報の端っこがある #短歌
洗いたてみたいな風が窓から来て昨日のことを忘れてしまう #短歌
スタメンに選ばれもせずベンチから見ていたような夏の始まり #短歌
ソーダ水の底でほどける青のよう誰も責めない風が吹いてる #短歌
更衣室のロッカーひとつ閉じる音 眠れぬひとの羽音みたいで #短歌
世界では戦争があり その一方 猫はまっすぐ恋をしている #短歌
集計の結果と呼ばれるそのあとに誰も責任を持たない角度 #短歌
民意とはつまり他人のことだからわからないまま生きてきました #短歌
水色のカーテン少しふくらんできみの名前を部屋がおぼえる #短歌
人間の六割水なら残りには何が入ってる 君を思えば #短歌
穏やかでいるしかなかっただけなのに褒められるのは少し困るな #短歌
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