このまま高度を上げていけば誰の生活も見えなくなる #短歌
ルールなんてない方がむしろ苦しいと気づいてしまってからが本番 #短歌
鏡合わせの僕を見つめて3時間 誰の影なのかわからなくなる 短歌
コンビニの青いあかりが薄まって僕らはすこし街に許される #短歌
「身代金いくらにする?」ってさくらんぼの芯をきれいに結んで笑う #短歌
0次会ぬるいビールを分け合って本当のことは明日話そう #短歌
誰にも言わない秘密にしたまま今日で世界が終わってもいい #短歌
誰にも渡したくなかった言葉が誰かの手に届くまで待つだけ #短歌
間違いならまだいいけど正解だったならもっと怖い #短歌
君の待つ駅の改札まで走る 少しの重みと愛をかき鳴らし #短歌
誰もいないはずの待ち合わせ場所 僕は私を纏っているだけ #短歌
あるいは神様がつくった秘密の缶バッジで埋まった世界へ #短歌
そのおとは空を透かして降ってくる 私の名前を呼ぶようにほら #短歌
最後の晩餐みたいになってるけどお代わりを頼む余裕はまだある #短歌
自動ドアが開いた瞬間に世界中のビニール傘が鳥に変わる夜 短歌
管理された祈りのなかで僕だけが異物のように立ちすくんでいる #短歌
ロードサイドのファミレスの窓に映る正しく生きてるぼくの薄さよ #短歌
処方箋よりもやさしい一行を見つけてくれそうな瞳に甘える #短歌
労働の産物としての物語を消費することで正常になれという #短歌
僕たちのこの傷跡が名札になる名前のない場所で溺れるために #短歌
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