プラスチックの金魚が叫ぶ夜がきて僕らはやっと機械になれる #短歌
真夜中のジャングルジムが発火して僕らはやっと火の鳥になる 短歌
その花の枯れたにおいを嗅ぎながらあなたの熱い胸にふれている #短歌
ゴミ箱の底で腐ってゆく茎の匂いをまといあなたを抱くよ #短歌
砂を噛むような夜のひかりが喉を焼く 異国のガソリンスタンドのあと #短歌
終点に着いたバスから降りてきた君じゃない誰か それも脱皮だ #短歌
燃え尽きてただの炭素になる(からだ)ゆえ誰も恨まずシーツを洗う #短歌
正解の人生(ルート)を外れた僕たちの部屋をオレンジ色に暴く灯 #短歌
わたしの奥でくすぶる火種 君の指で灰になるまでかき混ぜてよ #短歌
「俺だけど」って魔王がかけてくる電話 誰も信じないまま夜が終わる #短歌
騙されてあげてもいいよ あなたの嘘がせめて優しいひかりならばと #短歌
コンビニの氷の袋の中にある透明な夜 ひかり まぶしさ #短歌
カーテンのすきまからさすひかりだけ本物だからお茶を入れよう #短歌
ハッピーエンドの嘘を拒んだ僕たちの乾いたのどを焦がしてゆく湯 #短歌
世界中の時計が砂に埋もれて僕らは二度と大人になれない #短歌
「燃えちゃったね」きみが笑うから灰になるまで恋でいたくて #短歌
正解の地図を失う僕たちの部屋をオレンジ色に暴く灯 #短歌
味見のできない料理 さよならの代わりに一滴の毒を盛る夜 #短歌
黒い帯紐で縛られたような背中に爪をたてたい秘密のままで #短歌
お布団を飛び出した日の朝焼けが僕を少しだけ透明にする #短歌
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