撫でているのは理由ではなくてまだ歩かないという選択の縁 #短歌
四つ角を曲がるたび窓に映る顔 少しずつ私が剥がれていく #短歌
麻の葉の揺れる静寂 きみの名を呼ばないことがわたしの祈り #短歌
ぼやけた空 3階のダイソーで買う一番白いコピー用紙 #短歌
透明な壁が溶けだす 解き放たれたのは風 あるいは私の記憶 #短歌
記念日のないカレンダー 白という色がこんなに透きとおってる #短歌
ぎゅっぎゅって雪をふんでたあの子 いま銀河をあるいてるかもよ #短歌
こころという名前のパンをちぎるように君の指先すこし焦げてる #短歌
あかるい朝を汚してあそぶ まっくろなクレヨンで虹を描いたよ #短歌
エモ死する実家の物置に置き忘れてきた僕らのエピソード・ワン #短歌
ズタズタにして笑えよ 血のついたナイフを絆と呼んでやるから #短歌
判断基準全部ラーメンの人を その熱を罪の祈りの熱に変えてる #短歌
きみのこと一生ほめてあげたいな 喉の奥までシロップで満ちて #短歌
コンビニの割り箸を割る あしたは僕も資源ごみになるのかな #短歌
踏切が鳴りやまないね 体温がずっと1ミリずれたままだよ #短歌
あのね いいんだよ ぐちゃぐちゃのまま いっしょにおにぎり食べよう #短歌
垂直にひかりが降りる 傷あともいつかだれかの景色になる #短歌
「もしもし夜?」銀色の針で唇をそっと縫い閉じる夢を見た #短歌
垂直にひかりは降りる 隠してもいつか風があなたを見つける #短歌
あのねいい人だよ空っぽになった手にいま光があふれているよ #短歌
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