mixiユーザー(id:2083345)

2026年03月16日12:45

283 view

3/12 カタリウム@アーティゾン美術館

「クロード・モネー風景への問いかけ」展が2フロアを使っていたので、コレクション展は1フロア。こちらはちょっと変わった「提案」の展覧会で、何も予定のない午後にゆっくりと味わいたい(語りたい)展覧会だった。
作品リストを見ると、ものによっては展示替えがあるようなので、「モネ展」とは別に見にきたいが、どうやらチケット料金、予約はセットになっている。残念。

写真撮影は「第5章 断片が語るもの」以外は撮影可。
アルバムあります
https://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000121418562&owner_id=2083345

どんな展覧会か、はこちらを
↓
https://www.artizon.museum/exhibition_sp/katarium/
フォト

タイトルの「カタリウム」とは、「語り」と、空間を表す「リウム (-arium)」でつくったことばで、展覧会は語りの場をテーマとしています。
こういう作品をと発案した人がその思いを告げるところや、思索を深める絵かきのアトリエでの独り言。あるいは、作品の仕上がり具合を目にした人々の感想など、作品を前に展開する語りに耳を傾け、その場をイメージしてみようとするものです。
作品は、江戸時代の大名家で制作されたと考えられる屛風や、明治・大正期に神話をテーマにえがいた油彩画と日本画、そして、ベン・シャーンの版画集も。また、因陀羅の《禅機図断簡》や《鳥獣戯画断簡》など、かつて巻物としてひとつの作品だった仲間の断簡も並びます。
様々な時代とジャンルによる賑やかな語りの場をお楽しみください。本展は国宝2点、重要文化財7点、重要美術品5点を含む合計56点で構成されます。



第1章 屏風を前に
前期展示は《洛中洛外図屏風》*画像は左隻
洛中洛外図屏風はいくつもあり、京都の市街(洛中)と郊外(洛外)の景観や風俗を描いた屏風絵のことで、描かれた時代によって、その時の風俗がわかるばかりか、権力のあり方も垣間見えて面白い。岩佐又兵衛筆《舟木本》は豊臣の世から徳川時代への転換期が描かれている。アーティゾン所蔵のこちらは1620年6月18日に行われた徳川和子の入内行列の様子が描かれた作品。目が疲れていたのでほとんど素通り。
後期は《江戸天下祭図屏風》、おそらくこちらも初見ではない。
フォト


第2章 ある時の神話
海幸彦山幸彦の神話を描いた作品が3点並ぶ。壁には「古事記」現代語訳が書かれていた。
青木繁《わだつみのいろこの宮》
フォト

今村紫紅《うみのさち、やまのさち》
フォト

小杉未醒《山幸彦》
フォト

今村紫紅も青木茂と同様に夭折。本作は初出展という。近々横浜美術館で回顧展があるが、行こうか迷っている。小杉未醒は小杉放菴という名で日本画家でもあるが、こちらは日本画的油彩。
「古事記」日本書紀」は天皇を中心とした国家を目指した明治政府が国家発揚のために大いに尊重し、画家たちも奮って作品の題材に用いた。


第3章 一行の詩のためには…

ドイツの詩人リルケの自伝的小説「マルテの手記」をもとにした全24点、ベン・シャーンの版画集。これも初展示とか。
私はこの章がもっともよかった。壁に「マルテの手記」の一部を抜粋。この文に刺激を受けて編まれた版画は、どれも輝き導いてくれる詩の言葉のようで、心に響いた。ベン・シャーンの大回顧展もやってほしいなぁ。

「ああ、でも詩は、早い時期に書くと、あまりうまくいかないのだ。
詩を書くのは待った方がいい。
意義のある話や甘いエピソードを一生、それもできるだけ長生きして集めて、そして人生の最後に、もしかしたらいい文章が十行ほど書けるのかもしれない。
詩というのは感情を表現するものだと人々は言うが、それは違う。(感情なら幼いときから持っている。)詩は経験から生まれるのだ。」

「そして、思い出を持っているだけでもまだ充分ではないのだ。
たくさんありすぎる場合は、忘れることができなくてはいけない。
そして、その思い出がまだもどってくるのを待つことができる、強い忍耐力がなければいけない。
思い出がぼくたちの中で血となり、まなざしや仕草となり、もはやぼくたち自身と区別がつかなくなって初めて、ごく稀な瞬間に、詩の最初の言葉が思い出の中心に浮かび上がってきて、そこから出発するということがありえるのだ。」

フォト

フォト

フォト

フォト

フォト

フォト


第4章 後の世に
《平治物語絵巻 常盤巻》
2022年「はじまりから、いま。」という展覧会で、この巻の前半を見たので、今回合わせて見ることができて嬉しい。その後修復したというから、より鮮明になっている(はず)。2022年の時にも山口晃が語っている動画がスマホで見られるようになっていて、すごく面白いのだが、これこそが全部見る時間がない(夫がさっさと行ってしまうので)。一人できたい…。
それにしてもいきいきと描かれた絵巻。日本の絵巻は本当に面白い、伝え継がれてきたわけがわかる。
フォト

フォト

フォト

フォト

フォト


第5章 断片が語るもの 撮影不可

断簡にされ、美しく表装された《伊勢集》と《貫之集》の石山切。昭和4年に分割して数寄者たちがそれぞれ所蔵した。絵巻物のままであったなら…と思う。

《平治物語絵巻 六波羅合戦断簡》(終了)のほか、《禅機図断簡》《古今和歌集巻一断簡 高野切》《鳥獣戯画断簡(甲巻)》《伊年印 源氏物語》などが、会期中に交代展示。

5月24日まで

アルバムあります
https://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000121418562&owner_id=2083345





15 6

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2026年03月>
日 月 火 水 木 金 土
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031