夢だって言えば壊れる距離にいて電話の熱が夜を決めてる #短歌
固結びほどく理由がなくなって今日という日が少し長持ち #短歌
まだ言葉要らない席で息をする黙ってくれる朝が助ける #短歌
聞けばもう眠れなくなる言葉ほど夜にやさしく置いていかれる #短歌
何もせず耐える仕草が灯りになり机の角で夜が止まった #短歌
慰謝料請求するねって言葉置き去りでレシートみたいに夜が長いね #短歌
リハからもう泣いてるひとがいてよくて本番よりもほんとうがある #短歌
二人産んどきゃ足りる計算 誰のため余った未来を誰が抱くのか #短歌
行き先をなくした水が眠る場所 手のぬくもりで灯りがついた #短歌
内緒だよと言われた菓子ほど甘い 黙る練習うまくなったね #短歌
剥がさずに食べると決めた夜がある 大人の葉には嘘もやわらか #短歌
ぶどうって遠くへ行ける味がする 吐き出すきみはまだここにいる #短歌
課金する顔に未来を貼り付けて剥がれる前の光を選ぶ #短歌
とりあえずガムテープ貼る夜がある 治す気持ちが先に残って #短歌
消灯のあとに残ったやさしさを星は返さず遠くで待つね #短歌
指先の揺れない夜に名が生まれ星座ではない空も肯う #短歌
奢らない選択だけが残る夜 対等という重さを持って #短歌
行けたらと言った夜から練習だ誘い断る理由ばかりで #短歌
ソーダアイス色の午後には理由なく約束ひとつ溶けてしまった #短歌
まあそれは冗談として夜の駅 風にまぎれて本音をしまう #短歌
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