未来とは分割だけで触れられるあなたの不安そっと抱きしめ #短歌
すきまから朝日あふれて眠れないあなたの不在照らされている #短歌
火が入るその瞬間のぬくもりを朝と呼びたくなってしまったよ #短歌
まだ朝の冷たき影を残しつつ音の粒から草の背伸びる #短歌
あなたとの距離をのばして縮めては時そばみたいにずるい夜更けだ #短歌
やめること何度も想うそのたびにもどるデスクの明かりまぶしい #短歌
困るよね 本当だよね ため息の粒だけ先に空へ飛んでく #短歌
そのへんのものを拾って並べればきょうの気分がかたちをもつよ #短歌
割りたいと思うときこそそばにある光の揺れをもう一度見る #短歌
十三のぼくがかたっている冬をだれもきかないまっしろの窓 #短歌
発車音鳴るたび涙を誤魔化して吐かないことで生き延びている #短歌
こんな夜に何かと思えば君の名はでスマホ光ってまた息乱れる #短歌
薄目でもやっぱり心苦しい夜があり一部になんてなれない心 #短歌
子守唄じゃない曲だけ選んでる眠らせたくない気持ちばかりで #短歌
𦥑じゃない抱え込ませる癖やめてわたしは粉になるつもりない #短歌
固くなるわけねえだろお前でと笑ったらコップの水が少し揺れてた #短歌
ゼネストを夢見る冬のきみだから崩したケーキ甘くてほろり #短歌
灯油タンク赤いレバーの冷たさをしずかにしるす猫のねむりよ #短歌
立てかけた銃より先に目が行って揺れるあなたの笑顔を拾う #短歌
聞いてない言葉の雨がぱらぱらとスニーカーまで染みて軽くなる #短歌
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