mixiユーザー(id:6486105)

2025年09月17日21:10

164 view

だらだらと横浜漂流を綴るだけの日記

 9月17日水曜日、快晴。
 午前11時15分、みなみみらい線元町・中華街駅着。出版社の代表と共に神奈川県立文学館で開催中の「中島敦展」へ行くことになっている。11時半ぴったりに彼が改札口を出てきた。
 中島敦については現国の教科書に「山月記」が載っていて、羞恥心が強くて負け犬根性の男が虎になるという奇抜な小説作法を学んだ、くらいの印象しかなかったのだが、高等女学校の教師を辞めて南洋群島のパラオに赴任する文部技官となり、かの地で文学と取り組む意欲を知って、月並みな見方だけど「かっこいいぜ」などと感心してしまった。彼は父の仕事の関係で日本各地を転々とし、千葉、奈良、静岡、そして朝鮮半島の京城中学で学び、東京に戻って一高、東大に進んだ「デラシネ」(根無し草)だった。だから日本の作家には珍しい哲学感覚のある小説を書けたのだろう。
 13時過ぎに文学館を出て、なにか食べようということになった。
 展示パネルによると、横浜高女の教員時代、中島敦はよく喜久屋のティールームを利用したそうなので、サンドイッチくらいはあるだろうと淡い妄想を抱いて、と彼を元町の喜久屋まで案内したら、ティールームは閉店していて、ケーキの店頭販売だけになっていた。
 じゃあすぐ先の中華街にでも行きますか。
 70歳ちょい過ぎと70歳ちょい手前のジジイ2人で中華街か(苦笑)。
 入口近くに「熊猫飯店」なる中華屋があって、パンダのイラストが掛かってた。店頭にあるパネルを彼が見て、このランチなら食べたい、と言ったので、ふたりで入ってみた。
 客は一組もいなかった(笑)。
 が、黒酢の酢豚ランチはボリュームもあるし、ザーサイと杏仁豆腐は自家製っぽいし、日本人を意識しているのか春巻きも副菜に付いていて、お値段以上だった。
 30分ほど会話を交わしたあと、JRの石川町に向かった。
 途中、手作りの月餅屋があったので、ちょっとばかりのお土産をと月餅を買い求め、彼に渡した。ランチを奢ってもらったから。
 が、猛烈な暑さで脳みそが腐敗したのだろう、誤って隣駅の関内に着いてしまった。
 そもそも私、中華街という魔境にいると決まって方向感覚が狂ってしまい、東も西もわからなくなることが多かったのだった。
 おかげで中華街から関内までジジイを30分近く歩かせてしまった。すまない。
 彼とは改札口で別れた。
 ポロシャツが汗を吸って肌にくっつくような気持ち悪さだった。が、久方ぶりに有隣堂本店に行きたくなり、さらに学生時代に馴染んでいた吉田町や桜木町界隈を漂流したくなったのだった。
 結局、炎天下のなか、更に1時間くらい徘徊した。強烈な太陽も今日明日までらしいので、2025年夏の最後を横浜漂流で締め括るのも悪くない。
 鎌倉駅に着いて自宅へ戻る道すがら、足元が一瞬ふらっとした。スマートウォッチの歩数を見ると1万4千歩だった。

 
5 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2025年09月>
日 月 火 水 木 金 土
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930