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2017年07月10日09:26

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WRC 6 ドライビングスタイルの革命

WRC 6 ドライビングスタイルの革命
 ゲームの話というよりもWRCラリーの話。WRCラリーにもドライビングスタイルの歴史がある。ハイパワーを生かして豪快なドリフトでコーナーを抜けていくラリーカー。WRCには、そんなイメージがあるのではないだろうか。日本では頭文字Dの人気もあって、さらにドリフトへの関心が強くなっていった。ところが、実は、WRCラリーでは、そんなドリフト全盛のドライビングスタイルを根底から崩すようなドライバーが登場していたのだ。それがWRC9連覇を達成したセバスチャン・ローブだった。ローブのスタイルは、グリップ走法に似ている。派手なドリフトを極力せずにコーナーをグリップしながら高速で抜けていく。リアを余計に流さない分、車にスピードが乗り加速が早くなってトップスピードが伸びる。大きなドリフトではタイムが落ちるのは、ラリーゲームをしていれば経験することだが、それでも豪快なドリフトは観衆に人気があってラリーの代名詞のようになっていた。だが、ローブは、実利を取った。もともとターマックのドライバーで、グラベルでの走り方を後で身につけたタイプだったので、ローブにとってみれば、グリップを主体で走るスタイルは自然なドライビングスタイルだったのだろう。このローブのWRC9連覇で、WRCでのドライビングスタイルが大きく変わった。ローブスタイルが主流になったのだ。ドリフトを主体に走るスタイルでは勝てなくなっていた。リアを極力流さないようにし車を常に進行方向に向けて4輪でグリップしながら加速する。ドリフトの場合は、前輪は進行方向を向いているが、後輪は斜めになっている。そのため、前へ進む力は、その分落ちてしまうのだ。現代のWRCの基本的なドライビングスタイルは、グリップ走法に見えるが、実は、それだけではない。底ミューのグラベルでは、それでもパワーを入れると車は外に膨らんでしまうからだ。このパワーアンダーを抑え込むのに使われるのが左足ブレーキだ。右足でアクセルを踏みつつ、左足でブレーキングしてアンダーを抑え込む。アクセルを完全に抜いて減速してしまうと、次にアクセルを踏んでもなかなかパワーが出ないのだ。これは、今のWRCカーの馬力制限が原因だろうと思われる。300馬力という制限が、左足ブレーキの必要性を助長している。ラリーカーで300馬力というのは、全くパワーが足りない。600馬力ぐらいは欲しいところだ。600馬力の車で、やっとイメージに近い動きを車はしてくれるようになる。300馬力だと、車の動きがモッサリしていて低速でのトルクが全く足りない状態になる。ギア比をショートにしても改善されない。これは馬力の少なさが原因だ。そのため、非常に走り難いと感じる。グリップ走法が主流になったのも、馬力制限が大きかったのではないだろうか。豪快にドリフトしながら高速でコーナーを抜けていくには、600馬力以上、900馬力ぐらいは必要だ。ドリフト専用のD−1カーなどは、1000馬力ぐらいある。300馬力でタイムを出すには、やはりグリップに徹するような走りが必要になる。300馬力で4輪ドリフトもやってみたが、やはりスピードに乗らない。ドリフト走法のプレイヤーは、WRCシリーズには向かない、とはっきり言っていいと思う。WRCの馬力制限は変わりそうもないので、今のようなグリップ走法が主流の走りは、このまま続くだろう。コーナーをいかにコンパクトに素早く回るか、といった走りだ。この走りを実現するためのセッティングとドライビングスタイルが必要になる。現実のWRCがグリップ走法に大きくドライビングスタイルを変えたように、ゲームのWRCシリーズも、この流れの中でグリップ主体のプレイヤーがタイムを出すようになっている。リアをできるだけ流さず、車体をできるだけ進行方向に向けて4輪でグリップさせながら減速し、加速する。ラリーで豪快なドリフトを楽しもうと思っているプレイヤーにとっては、なんとも肩すかしを食らってしまいそうだが、現実のWRCから豪快なドリフトが減っている現状から、オフィシャルのゲームであるWRCシリーズからも豪快なドリフトが影を潜めてしまうのも仕方がないところだろうか。これを打破するには、車の馬力を600馬力ぐらいにするしかない。WRCシリーズでは、それはできない相談なので、これがWRCシリーズのゲームの限界なのかもしれない。狭いパワーバンドで、細かなドライビングスキルで競う、というスタイルになっている。現代、WRCの主流になっているドライビングスタイルを体験したい場合は、ローブラリーで、ローブのゴーストと一緒に走ってみるといいのではないかと思う。ゲームで、WRC9連覇のローブのドライビングスタイルや、ライン取りを見ることができる機会は、そうはないので、そういう意味では、ローブラリーは、非常に貴重なラリーゲームになっている。ただ、ローブと同程度のスピードで走れないとゴーストを見ることはできないが。






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