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2015年03月12日20:28

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中華街で女子会

 正午に横浜・関内からほど近い画廊で早期退職仲間2人と待ち合わせ。絵を見て中華街でランチをしようという「女子会」だ。私も含め、性格的に女子だ。よく言えば競争原理に馴染まない、悪く言うと闘う気持ちが乏しい。ちなみに、3人ともアルコールは一滴も飲まない。震災の日、この3人で横浜ランチをした。それから丸4年という人生の縦軸がリアルに感じられた。
 事前に「中華街でカレーを食べたい」と言い張るやつがいたので、調べて2,3候補を挙げておいた。主張した男、もとい女子も調べていた。一致したのは中華街で初めて「賄い」のカレーを裏メニューとして出した『同發』だったので、そこに入った。
 排骨カレー、990円。ほどよく脂の乗った豚のから揚げを添えたカレーで、食べたら学食のカレーと大差ない味。私が通っていた学食(の第一食堂)はカレーが名物で、日本でいちばん不味いカレーとされていた。5年間で肉が入っていたカレールーに当たったのは3回くらいで、具と言えばまだ火の通っていないタマネギとか芯の残るジャガイモ、皮も剝いていないようなニンジンだった。いまなら人権問題だろう。
 そこまで不味くはないものの、味のベースは似ていた。中華街でカレーというのが流行っている、と無邪気に信じた男が悪い。
 食べ終わったら、性懲りもなくその男が「どこかで美味しいアイスクリームを食べた〜い、ぼくアイス好きっ」と言い出した。私としては自分のシマである馬車道あたりでせめてコーヒーだけでも優雅な気分で味わいたい、と思っていたので、呆気にとられた。
 もう何十年も前からある中華街・善隣門のすぐそばにあるカフェは、いろんなスイーツが揃っているので、取りあえず行ってみようと提案して「The CAFE」へ。店内の入口にあるメニューを見たら、アイスクリームもあったので、入店した。
 3人ともこれだ!と決めたのが杏仁アイスクリーム、560円。
 ほーら見ろ、中華街で食べたいのは昨日今日のカレーなんかじゃなくて正々堂々な中華なのだ、と喉元まで出そうになったが、男は私より2歳年上なので我慢した。偶然入ったにしては味が上等で、また行きたーい。
 とにかく2人はよく喋る。(くだらないことも含め)いろんなことをよく知っている。話題の本の話、映画、音楽、業界裏話。私が何かひとつアイテムを出すと、雨あられ状態の情報が飛んでくる。
 映画の話題で「あり得ない」というキーワードが出て来たので、映画じゃないけどTBSのドラマ『流星ワゴン』にはまっている、と言った途端、「泣かせの重松清に、OLが号泣したい時に聞く音楽ベスト1の千住明、それに芸達者な役者を揃えて、さあ皆さん泣いてくださいというのはいかにもあざとい。しかし風みたいなヤツがいて、筋書き通りに泣いちゃうんだよなぁ」と笑われる。ああ、言いたいように言え、私はあなたと違うんです。
 千住明はリメイク版『砂の器』の映画音楽を制作し、この音楽が女性から高い支持を受けてサントラ盤ではないCDを作った、いちばん最初の野村芳太郎監督版『砂の器』は高い評価を受けているから見るべきだ……、と矢継ぎ早に情報が飛んで来る。私はいちいち受け止めるタイプなので、今日だけでこれから観るべき映画が10本を超えてしまった。
 午後3時半にお開き。
 JR石川町まで歩いて、根岸線。横浜のこのエリアは一歩裏道を歩くと物静かで、しかも今日みたいに乾いた風が吹いていると空気感が裏ナポリのようだ、イタリアに行ったことがないけど。
 ともあれ、今日の空にも似たような、爽やかな一日。
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