石ころも惑星になる一瞬を誰かの比喩が通過してゆく #短歌
読む人がひとりいるならもしかしてノート一冊生き延びられる #短歌
ガラス玉みたいな午後を抱きしめて誰にも言えない空を見ていた #短歌
正しさを配る係はいないのに今日も列だけまっすぐ伸びる #短歌
神様も図鑑を閉じて眠る夜 区別のほうが夢だったかも #短歌
白黒で決めると楽なことがある だから難しい人を忘れる #短歌
帰り道アイスの棒を捨てられず明日も空を見上げるつもり #短歌
テーブルに残ったコップの輪のような今日の気持ちは消えずに眠る #短歌
遠い日の匂いを絵の具にまぜながら 黙って空をひとつ渡した 短歌
あんまりに期待されると困るから普通のぼくで会いに行きます #短歌
ハードルを上げすぎないで空だけがまだ低いままでいてくれるから #短歌
焦げたって食べればちゃんとパンだからそんな理屈で生きてきました #短歌
間違った答えのままで歩いてもあなたといれば正解になる #短歌
答え合わせをしないままでも夜の星 ひとつずつなら持って帰れる #短歌
なんとかなるって言いながら買うパンの袋が少しあたたかかった #短歌
あたたかな湯気に眼鏡を曇らせて今日は誰かを信じてみたい #短歌
世界じゃないと気づいたあともあなたの中にいたいと思うの #短歌
吐き出されてはじめて空は空になる あたしの外側ぜんぶが夜空 #短歌
あんまりハードルあげないでくださいね 越えたら越えたで次があるので #短歌
夜明けとは葉っぱ1枚めくること風が身体を読みはじめてる #短歌
★
ログインしてコメントを確認・投稿する