連なった光の先にあるものをまだ呼べぬまま視線だけ行く #短歌
ポケットに入らない夜っていいよね ケーキ半分たぶん正解 #短歌
持っていることの静かな確かさと間違いでない朝を抱きしめ #短歌
バーコードみたいに揃う相槌が読み取られてく夜の手もとで #短歌
たしかめるために椅子へと戻るけどぼくの不在がいちばん座ってる 短歌
月に似たものを脳から取り出して朝のなかへとそっと流した #短歌
こわれたぶんだけやさしくなれるって丘のひかりが教えてくれる #短歌
届かないって決めたときのほうがさなんかまっすぐだった気がする #短歌
すこしだけ混ざったままのやさしさをポケットの底で転がしている #短歌
言わなかった言葉をそっと並べて愛の外側に居場所をつくる #短歌
信じてもいいと言われる気がしてるいないことだけ確かな朝で #短歌
羽の内側にしまうみたいにことば前のものを胸に入れる #短歌
たたむたび失っていくずらした明日が先に立ってる #短歌
言い過ぎたそのあとだけが澄んでいてスープの温度静かに下がる #短歌
ぬるい水みたいな静けさにひたされて輪郭だけが遠くへにじむ #短歌
やさしさを発見したと言い張って世界のほうが少しやさしい #短歌
理由たち整列しないままにして皿の白さを引き渡してる #短歌
にじむ字を指でひらいて読むようにぼくら未明のかたちをなぞる #短歌
ねむれないってちょっといいかもって思う ここにまだいられる気がしてさ #短歌
さわれないものほど傍にあるようで指先だけが夜にほどける #短歌
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