3月27日金曜日。
つげ義春が今月3日誤嚥性肺炎で亡くなっていた。晩ごはん後、ネットのニュースで知った。88歳。つげ義春のコミックや旅行記はほぼぜんぶ持っている。大学1年から読み始め、卒業後はつげさんが泊まったボロ宿を順々にトレースするような旅をした。国内旅行はつげ義春、海外は沢木耕太郎。当初、真似る意図はあまりなかったのだが、旅を続けていくうちに、どうしても似通ってしまう。両者に限らないのだが、金子光晴のせつない吐息(旅の宿りの孤独感)とか、つげ義春視点で見える貧困宿の虚無感とかエロティシズム、沢木耕太郎が潜在的に期待しているハプニングというのは、およそ旅行会社が組むツアーの真逆にあるもので、旅くらいはかっちりした資本主義の枠から外れたい、という人間は、どうしても彼らのような旅を好んでしまうものだ。
今日も午後4時までほぼゲラと向き合っていた。
歩かなきゃ。
今日で朝ドラ「ばけばけ」が最終回を迎えた。主人公の小泉八雲が好きなもの。
<西、夕焼、夏、海、游泳、芭蕉、杉、淋しい墓地、虫、怪談、浦島、蓬莱などでございました。場所では、マルティニークと松江、美保の関、日の御碕、それから焼津、食物や嗜好品ではビステキとプラムプーデン、と煙草。嫌いな物は、うそつき、弱いものいじめ、フロックコートやワイシャツ、ニユ・ヨーク、そのほかいろいろありました。>(『思ひ出の記』)
うちを出ると、太陽は西に傾いていた。八雲が好きだった寺に行こう。
性懲りもなく通せんぼの桜がある教恩寺に行く。
桜は3分咲き。
本堂の裏に墓地があることは知っていたが、初めてその墓地に入ってみた。墓石が不規則に並んでいるため、迷路感がある。
これも初めて知ったことだが、共同墓碑のような建築物があった。ここに入るのも悪くないな。令和〇年XXXXというような墓碑銘が何人も刻まれている。
散骨や樹木葬が流行っている。それもありだ、と思うが、前者は結構な手間がかかるし、後者はそれなりの費用が発生する。鎌倉だと40〜60万円くらいだ。
費用対効果で判断すると、共同墓地がいいような気がするし、なんとなく死後の落ち着きがいい。個人的には、名前なんて彫ってもらわなくてもいいかな。Let it be.
今月、元若島津関や佳那晃子の訃報を知った。自分と同世代だ。同じ歳だったかも。
佳那晃子さんのヌード写真集を見たことがあって、綺麗なかただなと思った。
ネットニュースの訃報記事を読んでいると、ダメ夫のせいで多額の借金を背負い、返済するべく一肌脱いだということを知った。別に私が悪いことをした、というわけでもないけれど、申し訳ない。
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