包帯を替えるたびにも午後は伸び言葉になる前の息が残るよ #短歌
風に立つ酔いが抜けても残るのは選ばれなかった思考の重さ #短歌
洗濯物取り込む音が部屋に満ち夢の続きはたたまずにおく #短歌
先に行く街の背中を見送りつつここにいる理由を虫が鳴いてる #短歌
俺はまだ豆腐じゃないと言い切って崩れやすさを胸にしまう夜 #短歌
一瞬のすりなおしから戻れずに世界は続きを装ってる #短歌
言い出しを探している間雪は降る 希望は音で自然は事実 #短歌
かしこまるその姿勢から降りてくる言葉になる前の息で話そう #短歌
誰も来ないことを知ってる静けさが先に座って待っている夜 #短歌
これってさ運命かもねと言う前にもやしが静かに答えはじめた #短歌
錬金術したかと問えば黙る街 鉄の匂いが金に近づく #短歌
コース外だったと知って歩き出す地図がやっとこ役に立たない #短歌
菓子パンを最後に残す作戦で明日の不安を少し甘くする #短歌
これ冗談?って思われたら成功で作者は裏でちゃんと真面目だ #短歌
変顔を配りすぎたら顔が減る 本名みたいに取り戻せない #短歌
首に触れじゃれあってるだけどいいながら心拍数をそっと測ってる #短歌
川沿いの歩幅に合わせ夜が降る 家も旅路も水に預ける #短歌
名じゃなくて音に反応し来た犬の正しさだけが足元にある #短歌
雪の中 肉は起こされ待っている 食べられるまで世界みたいに #短歌
切り口のそろったふりかけテーブルに 几帳面だけ食後に残る #短歌
★
ログインしてコメントを確認・投稿する