まぶた越しひかりをほどく午前二時 おもさの違う言の葉つなぐ #短歌
ずれたまま一緒に歩く 技術ならきっとあなたに教わってきた #短歌
あれこれをだれのせいにもしないまま街路樹の影で君の名を呼ぶ #短歌
たのしさは帰り道こそ表れて花の名前をまだ呼びかけて #短歌
君がまたひとりで背負う世界線ほつれたままで笑ってほしい #短歌
染み込みてひらく紙片のさざめきとそっと抱えたまま帰りたい #短歌
ひとのこと遠ざけながら走る癖やめられなくて風だけふえる #短歌
あえて触れないことばかり積み上がりきみの地図ではまだ名もつかず #短歌
四度目をすぎたとたんに風が鳴りきみの未送信また色を変え #短歌
攻められずただ手すり越し見てただけ輪郭だけのやさしいひとへ #短歌
境目をまたぐたびごとひびわれて指輪の内側あかるい土音 #短歌
藁半紙をひらけばきみの線がいて消えぬ輪郭 野道の匂い #短歌
追われつつ似ているなんて言われても急にたましい足をすべらす #短歌
にんげんが入るくらいの箱につめ昨日のざわめきそっと送り出す #短歌
たぶんまだ透明すぎる手の内でわずかな揺れを拾ってしまう #短歌
入口でNGですと告げられてぽつり丸めた気持ちだけ通す #短歌
もういいよ肩の力を置いてきて風に折れたら風に抱かれよ #短歌
ちいさめの盛り上がりでもええんやでガチャの景品光る午后三時 #短歌
離れれば風はかならず吹き変わりきみの小石が旅をはじめる 短歌
面倒と言われた日にもやさしさがすこし揺れててかたちを変える #短歌
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