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2025年12月05日17:51

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一切衆生悉有仏性と仰天の中古車購入の話

 12月5日金曜日。
 朝ごはんを食べたあと、石油ファンヒーターと石油ストーブに灯油を入れた。そのあと灯油を買いに行くことに。家からいちばん近いエネオスのGSは、鎌倉で最も高い価格なのだが、わざわざ安売りのホームセンターまで灯油だけのために行くのもなんなので、クルマで4分ほどのGSへ。18リットルのポリタンク3つ、それぞれに15リットル。満タンのポリタンクを持って山を登ると、腕がしんどくなってきた。
 さて、石段下にポリタンクを3つ並べたところで、隣家でリフォームをしている業者さんが通りかかった。
「あら、3つはたいへん。ぼくが2つ持って上がってあげるよ」
 えええ〜、こういう偶然の親切を受けられるのか。
 いえ、悪いからとかなんとか言いつつ、手伝ってもらった。彼は両手で2ポリタン、私は右手で1ポリタン。それでも石段を登る速さは彼のほうが早かった(苦笑)。
 お寺の総門脇に、「月々のお言葉」が掲げられている。今月の標語は「一切衆生悉有仏性」で、こんな基本となる仏教の教えを見たのは30年間で初めてだ。
 気が滅入ったときにときどき思う。
「すべてのひとは仏の心を有している。キミもあいつもこのぼくも」
 業者さんから受けたお礼に、と寺のお堂を掃き清めておいた。こうして仏的世界は循環する。
 
 ガソリンスタンドから帰ったら画家君からメッセージが入っていた。
 彼は私の乗っているフェラーソをことのほか気に入っているのか、あるいは単細胞な私に対するごますりなのかわからないが、「先生のクルマはぼくの理想です」などとこれまでに10回くらい言ってきた。
 彼は先週から夜ごと中古車情報ネットにアクセスしているようで、毎晩のように中古フェラーソ情報を送ってくるようになった。
 先週の火曜日、名古屋の中古車屋で売ってるフェラーソ情報を送ってきたので、「見に行くんだったら、ぼくも一緒に行くよ〜。じっくりその中古車を眺めたあと、名古屋メシを食うという旅は面白い」と返した。
 が、値段付けが良心的だったせいか、翌々日には売れてしまい、彼はがっくりしている様子だった。
<本日の正午前、いま例の中古車を見に販売店へ来ました。予想していたより程度が良さげなので、これから値段交渉をしてみようかな>
 で、その中古車は私のクルマと色やホイールまでまったく同じなのだ。違うのはエンジンだけ。
 そもそも稀少車で、しかもグレーメタリック色というのはほぼほぼないくらいに少ない。
 へえ〜、彼が買ったら2台でツーリングかよ、などと思いつつ、彼にいくつかのアドバイスを送った。関西出身なのに値段交渉に弱そうで、気も弱いやつだ。これ以外でも私に似ていて、捨て鉢とも言える信条とか遠慮がちとか本好きとか……と挙げていったらきりがない。で、万が一その中古車を買ったなら、愛車まで同じになってしまう。
 1時間が経った頃、<担当してくれた人が素朴な農家みたいな感じのひとなので、値段交渉なんてどうでもよくなっちゃって、その場で買うことに決めました>と。
 あちゃー、ちょっと高いのでは、と思わないでもなかったが、実は私も最後は支払い金額なんてどうでもよくなってしまい、「バッテリーは新品にしてください」「わかりました、無料で替えておきます」「いや、こちらからのお願い事ですからちゃんと払います」などと、自ら上積みする意志を語ったくらいだった。(→結局、先方は受け取らなかった)
 ぼくと外観がまったく同じの車を画家君も乗ることになるのかあ。
 お世辞じゃなく、彼はホントにフェラーソが好きで褒めてたのかあ。
 貧乏画家が一世一代のお買い物!
 ちなみに彼からフェラーソのミニカーを贈られたことがある。まさかそれを彼に返すわけにもいかないので、ぼくはぼくで何かフェラーソ関連グッズをプレゼントしなきゃな。
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