カツカレーほかほかに湯気にまぎれつつ痩せたいとだけあなたは言って #短歌
募集って書かれた下の年齢が変わるたびまた未来がにじむ #短歌
有料と言われたときの一拍をのみこみながら財布ひらいて #短歌
戦後とはいくつもあると思い出す TSUTAYAの跡に光る処方箋 #短歌
内容的に好ましくないと言われてなおも続ける夜のメモ書き #短歌
自己肯定感が低過ぎる夜明け前 スェットのまま窓に手をつく 短歌
バラエティ絶対見ない宣言をふたりの間の軽いジョークに #短歌
守りたい国より近いあなたとの優待券の紙のうすさよ #短歌
面白いソックスくらいにしておけば笑えるだけで済んだはずだよ #短歌
カツアゲをされる前提 歩く道ポケットの中減らした小銭 #短歌
装甲車響く午後には息をのみ次の戦後を言えないままで #短歌
俗っぽい動機まるごと抱えたら夕焼けだけが正直だった #短歌
のびていたその空だけは変わらなく洗濯物の白さをゆらす #短歌
わざとかがんでひろうふりして聞いているあなたの声の行き先みたい #短歌
フォーマットが出来上がってる世界でも抜け道だけを探す手の癖 #短歌
何食わぬ顔しているだけの朝なのにバス停の風ぜんぶ見ていた #短歌
最後だけわざとだったと笑われて泣くでもなくて手をほどく夜 #短歌
前よりは目立たなくなった傷の跡 触れたい夜もまだあるけれど #短歌
その人の見なかった空をたぐり寄せきょうの青さをそっと分け合う #短歌
何もないテーブル越しに息をつぐ用意しない日ゆっくり始まる #短歌
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