実力派作家のマイミクさんが自己のHSP(繊細さん)について日記に2日続けて書かれていた。メールを出したのに返信がない、という世間ではよくある一例を挙げて(自分になにか落ち度があったのか、たまたまのことなのか)と心を傷めておられる様子を見て、同じくHSPを自覚しているものだから同情した。私も先週末、原稿依頼で某ミュージシャンにメールを送ったのだけど、なしのつぶてだった。自分のおこないかメール内容に問題ありか、といったんは引き取って考えるも、大きな過誤はないように思えた。そもそも原稿を依頼したり企画の提案をしたのち何十回何百回と断られてきたのが自分のショーバイだから、気にはしても強いダメージを受けるわけにはいかない。
それから7日目の今日、某ミュージシャンから返信があった。深々とお詫びされていた。どういう理由か私のメールが迷惑フォルダに格納され、今日読んだということだった。メールあるあるだ。
原稿依頼の前に、私はあなたのことを50年前から知っている、という個人的なことから書き始めた。半ばファンレターのつもりで書き始め、彼には「執筆依頼半分・ファンレター半分」と前置きをしておいた。
京都で浪人をした。下宿のすぐ近くに「ほんやら洞」という前衛的なフォーク喫茶があって、週1の割で通っていた。そこにはいつも長髮で得体のしれない自分より何歳か年上の男たちと、いかにもウーマンリブ風なお姉さんたちが集っていて、田舎から「上亰」した自分にとっては異世界だった。
ほんやら洞で某ミュージシャンの姿を何度か見た。彼から一度冊子をもらったか、買った。ライブも一回は聞いている。
それから7年か8年が経って、今度は意外なところで彼に会う。自分が勤める会社の中だ。彼はフリーランスで某男性誌にかかわっていた。フロアが違うことと、そもそも個人的なアプローチをすること自体にためらいがあることで、私は彼に近づかなかった。
そんな出会いと経緯を書き、某ミュージシャンに対してずっと敬意を抱き続けたことも書き添えた上で、原稿依頼をしたのだった。これで駄目であっても、それは縁がなかったということで、自分に瑕疵があるわけではない。大学受験に落ちたとか、女にふられたとかはなんらかの問題があったからそうなったわけだが、人になにかをお願いして断られるのは仕方ない、なんくるないさーで済ませていい。
今日、メールをいただいたわけだが、今週の火曜日にはもう忘れていた。
でもメール返信はやっぱり嬉しくて、日記に残しておきたくなった。
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