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2022年12月11日21:34

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平凡な日曜日

 日曜日は朝9時から「日曜美術館」、そして夜8時の「鎌倉殿の13人」。私にとっては2つのイベントだ。「日曜美術館」は10月に放映した藤原新也特集の再放送だった。一瞬複雑な心境になる。同じ番組をもう一回見ることの戸惑いと、自分にとっては同時代人的なシンパシーを抱いている藤原新也とふたたび会えるという思い。
 大学2年の頃だった。「アサヒグラフ」で韓国やインドを旅する藤原新也の『逍遥游記』が連載されていた。暇つぶしに図書館の雑誌閲覧室に行っては「朝日ジャーナル」と「アサヒグラフ」を読むともなくパラパラとページをめくっていた。写真に興味があるわけではなかったし、韓国はともかく藤原が得意とするインドは関心など1ミリもないので、それっきりのはずだった。
 が、82年に藤原新也が出した『東京漂流』を読んで、初めてシンパシーを感じた。当時私は五反田に住んでいて、東京漂流の原点となった田町の芝浦エリアは山手線で行けば目と鼻の先と言えるくらいに近い。当時、藤原は芝浦のマンションに住んでいて、本を読むとほぼ建物を特定できる。ガイドブックを手に観光するのと同じように、分厚い東京漂流を持って芝浦巡りに出掛けたのだった。
 で、藤原が住んでいるマンションからほど近いところに新築のマンションが建設中で、現地にはモデルルームがあったので、気分高揚の私はそこに入ってしまい、まだ売れていない一室を買うという愚挙に出たのだった。
 日曜美術館は私に取って毎回、生まれて一度も美術館に行ったことがない田舎の中学生が視聴覚教室のテレビで美術特集番組を見るような距離感が今尚ある。が、本日の藤原新也特集は、藤原新也をよく知っているだけに高尚さとでも言うべき憧れがないので、気楽に視聴出来た。

 パソコンの前にいる時間が長かったので、午後4時、散歩に出た。門を出たら眼前に桜吹雪ならぬ、イチョウの黄葉吹雪が舞っていた。南風が強く吹いている。
 日暮れが近い。太陽が一日の最後の力をふりしぼるように光を放っている。
 黄色い地面を写真に収めたくなってiPhoneで一枚写真を撮ってみた。
 いま、その写真を見てみたのだが、その時に見た黄色とまったく色も輝きも違っている。やはり写真よりは「写心」だな。もっと撮影の腕前がいい人なら別だけど。
 ぼぉっとしていたら今年も残り3週間になってしまった。
「鎌倉殿」は来週が最終回とのこと。
 今年も本当にダメな一年だった。ダメであることを毎年積み重ねて、いい加減飽きてきた。起死回生を狙うくらいの気概を持たないと。
 
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