DIRT RALLY 2.0 ゲーム走りから脱却しようとするラリーゲーム
昔というか、グランツーリスモのラリーで、壁走りが流行して、ラリーゲームといえば壁走りが一時期定番になっていた。全開でヘアピンを抜ける壁走りは、初心者にとっては、心強い味方でもあったが、この壁走りを何とかしようという動きもあった。ローブラリーのインタビューで、セバスチャン・ローブは、ヘアピンを全開で抜けられるようなゲームにはしたくない、と語っている。壁走り対策として、車が壊れるようになり、何なら、壁になる柵も壊れるようになり、ヘアピンから、壁がなくなり、タイヤが空転するようになり、路面が凸凹になり、と、さまざまな工夫がラリーゲームに取り入れられていく。それもこれも、結局は、ゲーム走り(壁走り等)を駆逐するのが目的なのではないか、とも思う。今でも、ゲームの中にある、レコードラインを見つけて、そこを抜ける走りは存在するが、コースをオーソドックスに走るよりも速いため、トップクラスのプレイヤーは、ほとんどが、この走りを使っているようだ。ゲームとしては、この部分まで、潰してしまうのは、どうかということらしい。例えばローブラリーは、ドリフトがやり難いコーナーデザインになっていた。複合コーナーが多くて、普通のドリフトでは抜け難いのだ。複合ドリフトを使って抜けることになるのだが、これが使えるプレイヤーは、当時あまりいなかった。DR2の場合は、ベーシックなドリフトが使えるようなコーナーデザインになっている。誰でも、練習さえすれば、上手くなるようになっている。問題は、その先で、ベーシックな走りでは、タイム的に限界があって、それ以上に行くためには、やはりゲーム走りに手を出すしかないようなのだ。この辺りに、今のラリーゲームの問題点がありそうだ。速く走るには、ゲーマーになるしかない。そういう現実が、確かにある。自分は、DR2は、最初から、ゲーム走りをしていなかった。このゲームには、別の方向性の可能性があるのではないかと感じていたからだ。タイムだけを目指すのなら、ゲーム走りは必須になる。そうしないとタイムは出なくなる。もう一方で、走りを楽しみたい、上手くなりたいという方向性もあるだろう。速いに越したことはないが、走りが限定されるのに抵抗を感じるプレイヤーもいる。同じようなライン、同じような走り方、そのような走りに魅力を感じないプレイヤーもいるだろうと思う。もっと自由に、自分らしい走りを見つけたい。アウト・イン・アウトもそうで、これは、ラリーの鉄則ではない。ミドル・イン・ミドルだって、OKなのだ。こうすれば速いですよと、走りを型にはめてしまうのは、どうなのかと思う。速いなら、ゲーム走りでいいではないか。速さだけを追求すればゲーム走りに行き着く訳で、アウト・イン・アウトどころの話ではない。それこそ、無い道を走るのがゲーム走りだ。前にも、説明したが、蒲鉾状の道路を、アウトからインに、移動するのは、リスクが高い。そもそもアウト側に車を持っていくのが危険なのだ。そんな時は、道路の真ん中を走って、ミドル・イン・ミドルで走る。インのインとか言うが、そこは、罠だらけだ。岩が飛び出てる。傾斜になっている。インに入って事故る場合が非常に多い。DR2は、至る所に罠が仕掛けられているので、もちろんインにも、さまざまな罠が仕掛けられている。初心者の走りを見ていると、その罠に、本当に律儀にいちいち引っかかっている。プレイしている本人は、気づいていないだろうが、罠に引っかかっているのです。その罠を避けるように走らないと事故らないようには走れない。実際のラリーでも、それは、あって、ラリードライバーのレッキの能力が、ラリーの成績に大きく影響すると言われている。レッキの時に、コースの危険な部分をチェックできているかどうか。これが大きなポイントになる。自分は、初心者の走りを見るのが好きで、良く動画を見るのだが、コースを知らないプレイヤーが、どう走るか、どうなるかは、興味深い。上手い人の走りは、その罠を避けて走っているので、どこに罠があるのか分からないのだ。走り方がどうのこうのと言う前に、コースの中にある、危険な箇所を認識できていないと、まともに走れないのは道理。そこ、アウトに行っちゃダメ、と思っていると、しっかりアウトに入って、逆バンクと浮いた砂にタイヤを取られて、川にドボン。砂の浮いた逆バンクの坂に車を入れてしまうと、戻せなくなる。ズルズルと滑って落下するようになっている。最初は、速く走るというよりも、これらの罠を抜けて、走り切ることが大事。そのためには、罠に引っかかることも必要なのかもしれない。と、いうことで、一番安全なのは、道の真ん中ということになるのです。ローブラリーの場合、道の真ん中に穴があったりしたが、DR2の場合は、そこまでは無いので大丈夫。ただ、路面が荒れてくると、轍に、タイヤが取られて車がふらつくので、スピードは落とした方が安全。路面が平らな場合と、荒れている場合でも、かなり違うので、要注意。路面の状況や、形態も変わるので、定型的なラインではなく、その道のどこを通るのが安全か、速いかを見極めて走ることになる。この路面が変化するのもDR2の特徴で、同じコースでも、状況が変わればラインすら変わってしまう。これが、ロングラリーで、ゲーム走りが使い難い原因でもある。同じようには、走れないのだった。いわば、ジャズのアドリブ演奏のような走りが求められる。サーキット走行は、クラシックの演奏のように、きちっと型にはめた演奏で、ラリーは、フリージャズのような走り。DR2は、それができるようになっている。ラリーは、もっと自由で良いのですよ。
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