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2021年08月01日16:09

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引きこもり老人は旅に出ることにした

 昨夜、U24日本代表の試合をテレビ観戦後、自室に戻ってMacbookProを起ち上げ、メールをチェックしたら、文学館から返信が届いていた。
 かれこれ4日前にこちらから訪問スケジュールを提示して返事待ちだった。が、いっこうに返信がなく、「やっぱり」と諦めムードになっていたところだった。
 心に思い当たるふしがある。今年の2月頃、私が研究している詩人にまつわるコラムを文学館の学芸員が地元新聞に書いていたのだが、内容が完全に間違っていた。というのも、詩人は末尾に「39才2月10日」と書く習慣があるのだが、この39歳は数えで言っている。なので、「亡くなる数カ月前の家族愛を綴っている」は亡くなる1年数カ月前のことになる。少し遺稿を読めばそれくらいわかりそうなものだ、と私は責任者に書いたのだが、これが悪かったのか?
 責任者は夏期休暇中だったようで、この件には触れず、訪問日を指定してくれたのだった。8日の日曜日。
 夜、「じゃらん」と「楽天トラベル」で甲府のビジホを片っ端から探してみたのだが、7日からの1週間は宿泊代が通常の倍になっている。先日、マイミクさんが泊まった「ドーミーイン」なんて7日は1万4千円だった。オフシーズンの料金を知っているのだが、二人分の宿泊代よりも高い。
 やむなく以前から目をつけていた安いビジホを予約。
 口コミを読んで決めた!
<老朽化したホテルです。ローカルビジホ好きの私には好物です。
部屋に行こうとエレベーターに乗ったら動かなかったので、フロントにその旨を伝えると「たまにある」との事でした。そんなものかと再挑戦したら、今度は動きました。老朽化ゆえに「お疲れ」だったのでしょう。
部屋に入ったら、でっかくて真っ黒な蛾が迎えてくれました。(中略)
近隣は更地だらけだったのを考慮すると、次回の甲府出張の時には、こちらも更地になっているのかも知れません>
<あまり考えず安いところと予約しました。建物自体は昔のホテル、綺麗さを求めるならばやめておいたほうが無難です。フロントは無愛想ですし、ユニットバスの湯はちょろちょろしか出ません。朝ごはん付きでしたが、ごはんと味噌汁と梅干しと生卵というメニューでした。とてもいい経験をさせてもらえて感謝しております>
 私も地場のビジホが「大好物」で、それが昭和と言えば聞こえはいいのだが、香港やクアラルンプールあたりのヒルトンホテルから1ブロック離れた「日影」に建っている怪しげなホテルに旅情を感じる。というのも、これまで国内の有名なホテルや大型旅館には何百泊もしたのだが、宿泊から5年10年と経つうちに、ディテールも食事内容も記憶から少しずつ剝がれ落ち、結局印象深いのは泊まっている間じゅう苦笑いすることばかりだった、というような安宿である。苦労は買ってでもせよ、とは人生に於ける至言であるが、旅こそ苦労をしたほうが面白い。
 女性誌などで「ちょっと贅沢でリーズナブルなホテル案内」というような特集に出て来る宿より、金子光晴が旅に疲れて捨て鉢な詩を書き残した時の宿のほうに惹かれる。沢木耕太郎もお金はいくらでも使えるのになぜか安宿に好んで泊まっている。人生いろいろ、旅もいろいろ。
 ホテルをじゃらんで予約したあと、Googleマップを延々見ていた。墓参り、うらぶれたホテル、文学館、四尾連湖。全部クルマで行くので、ホテル探しよりマジというかムキになってしまった。
 山梨の全県地図は持っている。が、県道レベルになると載っていないため、プリントアウトする。こういう時間が楽しい。クルマには「外付けナビ」を付けているので、このプリントとナビがあれば道に迷う確率は低い。それでもたびたび道を間違えてしまうのがこの俺の特徴だ。
 
 本日日曜日、8月に入った。
 湖畔の宿を電話で予約完了。一昨日の金曜日、横浜駅近くのマスク専門店で宿へのお土産として4枚、買った。少しずつ旅は始まっている。
 お寺の例大祭はおこなわれていた(登壇者はわずか3名)。が、私は遠慮して、お堂の前で20分ほど立って、読経と御祈祷を聞いていた。手を合わせ、こうべを垂れていると、神妙な気持ちになる。
 今日はこれからクルマのガソリンを満タンにするべくGSに行ってみよう。
 旅先で読む文庫も1冊、買いたい。行く前日までに、じゃがりこのようなスナック菓子も買いたい。普段は絶対買わないペットボトルの清涼飲料もクルマに数本は置いておきたい。
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