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2018年11月23日20:39

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怠惰の美徳

 今朝目が覚めたら、部屋は冬の到来を告げていた。10月から段階的に布団を替え、綿のシーツをボアシーツに替えて寒さ対策を施してきたが、今夜から電気(敷き)毛布を使おう。からっと晴れているので、布団やクローゼットに保管していた電気毛布など寝具一式をすべて干した。
 朝日の朝刊を読むのはかれこれ55年来の習慣だが、ここ数年、(自分的には)読むべき記事がだんだんと減っている。それは世論に引き摺られるかたちで記事の軸が右傾し、記者個人の視座も凡庸になってきた。朝日批判の声が根付いていることと部数減という経営的な事情もあるのだろう。今日の記事で言えば、まともに読むべきなのはオピニオン欄くらいなもので、「元徴用工判決を考える」というテーマの下、3人の論が掲載されていた。韓国の大法院が戦時下の日本企業に対し徴用工への損害賠償を命じた判決について、語っている。
 私などはこれまでさんざん「強制動員」と「過重強制労働」について、体験者からいやと言うほどの証言を読んできたので、今になって逆に「民事訴訟」を起こして勝訴した、ということに不思議な気もなければ、不信感もない。そもそも、韓国と日本とも三権分立の体制で、司法の判決に対して日本政府が過剰に反応する、というのもおかしい。これについては、判決が出た直後に朝日も韓国「政府」を批判していて、「ついに朝日も政府の御用新聞になったか」と残念に思ったものである。
 過去の負の歴史を蒸し返すな、と多くの日本人は韓国に対して冷ややかである。この感情について個人的にはわからないでもないが、歴史を自国に都合のいいように改竄し、毎週のようにヘイトデモがどこかで行われ、ネットで韓国のニュースが出ると速攻でヘイト発言が掲示板に溢れるような歴史認識だ。日本人による日本人のための日本史と、韓国や中国をはじめとする対日本史の隔たりがいったいどれくらいなのか、正確に把握できていない歴史観が横たわっている以上、こういう「民事訴訟」はこの先も延々となされるであろう。その原因を作っているのは日本政府と日本国民の無知蒙昧だ、と断言しておく。
(中韓、シンガポール、フィリピン、マレーシアなどの中学高校の教科書では、日本がどういう侵略と殺戮を我が国にしたか、という記述が5ページから15ページ割かれている)
 週に2通の割で、近所に住む退職仲間からメールが届く。内容は闘病と体調、そして読書と犬の話が大半。彼は年間300冊くらい読む読書家で、「鎌倉図書館の小説全部を読む」と豪語しているくらいだ。今週、私にオススメしてきたのが梅崎春生の『怠惰の美徳』という本で、「ぐうたらの美学が語られた好著」だと紹介していた。このメールを書き終わったら『怠惰の美徳』は返却する、とあったので、すぐに図書館で借りてきた。
 今日読み始めたら、ユーモアもあればいい感じの自己韜晦もあって、さらにヘタレが歩んだ戦中戦後のヘタレながらの政治批評もあって、梅崎春生の人間性がいっぺんに好きになった。あまりに面白くて一気読み。
 彼から本日、佐川光晴の『日の出』が面白かった、とメールが届いた。徴用工がらみの話も含まれているらしい。タイムリーだ。来週早々にでも借りて読もう。
 彼に限らず、読書家のブログだとか、新聞と雑誌の書評で、読みたい本と読むべき本が毎日出て来る。dマガジンで雑誌が読み放題、というのもある意味困ったもので、これだけで月に15冊くらいは着目してしまう。が、私としては読破出来る本は年に100冊だ。能力が低いゆえ、結局は積み残してしまう。
 今日も、というべきか、クルマを軽く洗った。
 深い紺色(ナイトブルー・メタリック)は、雨が降った翌日、点々と雨のシミが目立つ。撥水性がいいワックスを掛けたら雨が大粒になって大きなシミになるし、ワックスを掛けなければボディ全体がシミだらけになる。
 見た目でこのクルマを買ったので、シミが目立つとクルマを洗う。
 今日は寒くて洗いたくないのだけど、洗った。3連休なのでガレージの前を頻繁に人力車が走る。一所懸命顧客の満足度を高めようと頑張る人力車引きの兄ちゃんは、歴史的な説明だけでなく、いろんな話題をお客に話すのだが、袖まくりで洗車している私を指して「鎌倉のひとはクルマをきれいにするひとが多いんです」などと説明していた。なんだか自分が動物園の動物になったような気分だ。恥ずかしい。
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