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2018年05月04日19:47

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まとめて4日分

 5月1日の午後1時半、山中湖から帰宅。珈琲で小休憩してお寺の勤行に参加し読経する。
 5月2日、朝からあまりに空が青くて部屋で本を読む気にならず、まだ返却期限まで4日あるものの自転車で逗子図書館へ本を返しがてらサイクリングする。帰りにブックオフへ寄り、津野海太郎著『読書と日本人』他を買う。夕方、民放のテレビニュースを見ているとブックオフのスポットCMが流れ、3日から全品20パーセントオフになることが分かってむっとした。
 5月3日、憲法記念日だ。購読している朝日は1面、6・7面、10面、11面、26面と憲法関連の解説や社説が載っているが、他紙はどうなのだろう。「憲法を変えて、日本の未来にわくわくしよう」と「にっぽん憲法プロジェクト」なる若者団体が紹介されていて、「自分たちの手で自分たちに合ったものに変え、新しいストーリーを作りたい」のだそうだ。憲法を変えたら日本が良くなる、という恐ろしく馬鹿げた妄想、子どもじみた願望は、なにも若年層に限ったことではなく、戦前の国家主義や人権が乏しい世相を知っている旧態勢力も、なにゆえか戦前回帰の願望が強い人たちがままいる。
 夜8時、NHKスペシャル「憲法と日本人」を見た。改憲論議は憲法公布の翌々年の1949年から既に保守層を中心に湧き起こり、憲法調査会が中心となって議論とカンパニア活動が展開されていた、という歴史的事実の紹介と検証が番組の骨子だった。その背後にはアメリカ政府がいて、1949年の中華人民共和国成立と1950年の朝鮮戦争勃発という国際情勢から、アメリカは日本を共産主義の防波堤にしたい思惑があった。ふたたび軍事力を持たせて、文字通り中国やソ連に圧力を掛けたい、というアメリカの対日本政策には、日本人と日本文化の蔑視と、アメリカ特有の帝国主義、さらには日米双方が反知性主義を是としているようなところがあって、これは1949年も2018年もあまり変わることなく続いている。NHKスペシャルではかようなアメリカ批判はなされていなかったが、映像構成の「文脈」で、アメリカの思惑に追随する改憲勢力に対して冷ややかだった。安倍政権に対する忖度と、政府批判に対して狂犬病に罹った犬のごとき吠えまくるネトウヨ対策で、正面切った改憲論批判をしなかったのだろう。BBCのような政府から完全にディペンダントな公共放送と違って日本のNHKは中途半端な立ち位置にある。お気の毒だというようにも思う。
 番組の中で印象に残った箇所がある。警察予備隊(のちに自衛隊)が今後どういう戦闘能力を有すべきか、ということについて、「憲法に戦争放棄が謳っているため、自ずと落とし処がある」と憲法改正に関わっている人間が述べていたことだ。中庸を取ることに賛否はあろうが、平和と基本的人権を尊ぶ憲法があることで、私たちはずいぶんと恩恵を受けてきた。
 Nスペが終わって夕刊を読んだら、池澤夏樹の月1連載エッセイが掲載されている。
「■米国への異様なる隷属 主体的な思想なき政府」
<歴代の日本政府はアメリカという言葉が出ただけで直立不動になり、頭が真っ白、判断停止状態になる>
<大日本帝国憲法による天皇が消えた後の空白に「アメリカ」が入り込んだ。そういう形で国体は継続された>
<本物の奴隷とは、奴隷である状態をこの上なく素晴らしいものと考え、自らが奴隷であることを否認する奴隷である(白井聡の『国体論 菊と星条旗』からの引用>
 池澤夏樹は日本国憲法の申し子とも言うべき思想と生き方の持ち主であって、私は彼のエッセイや発言に接するたびにしばしば心の中で嫉妬混じりに「イイネ!」を付ける。自分が努力しないことを棚にあげて、不断の努力を続ける池澤を嫉妬なんかする資格もないのだけれど。
 さて本日4日も、雲一つない快晴。
 クルマで横須賀にある友人の中華料理店に行く。彼が作る中華料理は「絶品・昭和の中華」で、これ以上再現は出来ないだろうと思われるほどに、昭和30年代40年代の街の中華をこんにちまで伝えるのである。まさに職人芸だ。
 たとえば酢豚だ。いつ頃からか、タレにケチャップを入れるようになった。そのほうがまろやかだし味に深みが出る。が、彼の酢豚は、昭和40年に神戸の高架下の中華料理店で食べたのと同じ味、母がよく作ってくれた酢豚ともほぼ同じで、醤油ベースで酢とほんのりとした甘みが広がるタレ。昭和の酢豚にはお約束ごとのサクランボが一個、料理の上に乗っている。
 最後の晩餐で何を食べたい?
 ちょっと考えてみただけで10くらいの料理が思い浮かぶが、彼の中華もそのなかの有力なひとつだ。それほど美味しい!
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