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2017年11月05日21:03

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新宿へ

 昨日は40年来の友人が作・演出の芝居を観に、新宿の紀伊国屋ホールへ。
 横須賀線と東急東横&副都心線を使って新宿に向かったのだが、日吉駅で「Keio Universe Cheerleader」という英ロゴが印刷されたスポーツバッグを持つ2人の女子大生が乗り込んできた。彼女らは私の前でつり革を握り、早口の掛け合い漫才みたいに喋り続けている。「木村カエラのコンサートが3千円というのは安いけれど……」「(櫻井)翔クンなら1万円でもいい」「Sexy Zoneもそれくらい?」「学園祭で立教行って、アイドル研(の催し)楽しかったよ」というような会話を仕方なしに聞かされる。ちなみにその時、丸山健二の硬派というか偏屈に過ぎるエッセイ集を読んでいて、気持ちが反・軟弱、反・常識の方向に振れていたせいもあったのだろう、この二人の会話があまりに程度が低いというか、屈託がないというか、思い上がりが甚だしいと感じて(湘南キャンパスを差別する発言が共にあった)、慶應が嫌いなのか、軽薄な世の中が嫌いなのか、とにかくいやーな気分、っていうか自分が世の中から疎外されたような気分。彼女らが中目黒で降りたときは心底ほっとした。私が学生の頃は屈託だらけで、そんなに楽しい顔が出来なかった。
 芝居は午後2時から。
 見始めて15分が経った頃から「失敗した」と悔やんだ。南方熊楠と孫文の友情を描いた内容なのだが、4日か5日前、うちにあった熊楠の生涯を描いたブックレット2冊をよかれと思って熟読した。予習である。
 が、予習を真面目にし過ぎると、授業は全くつまらなくなる。少しだけ予備知識を入れておく程度にしておかないと、授業が小うるさい復習みたいになってしまう。
 芝居を観ながら、いつもより感動が乏しい気がするのはどうしてだ? 脚本(ほん)が悪いのか? しかし、何より受け手である私の側に問題があったのである。
 不完全燃焼のまま芝居が終わったあと、別の友人と会って、2時間半くらい珈琲片手に話をした。この二つで合わせ技イッポン、新宿までわざわざ行った甲斐があったというもんだ。
 
 今日は、朝、黄金トウガラシの収獲第2弾。
 今年は不作で、出来高は昨年の半分にも満たない。最も成長に必要な春先の暖かさが乏しく、9月10月は雨が多かった、台風が2度直撃したいう気象条件が主原因だが、もう一つ二つ思い当たるところがある。土作りを少しいい加減にしたこと、観察眼が衰えたのかテキトーに扱っていたこと。生育状況を見て丁寧に施肥をするなり、倒れかかった主幹を起こしてやるなりして、もう少し手を掛けたら、ここまで収獲が減ることもなかったのではないか。来期に向けて課題が出来た。
 時事問題をあまり論じたくはないのだが、正午のNHKニュースを見ようとテレビをつけたら、トランプをゴルフ場のゲストハウス玄関前で出迎えようとする安倍の立ち姿が映し出された。やがてトランプが現れ、二人は2度にわたって固い握手をした。
 一緒にゴルフをプレーするなかで語り合える会話がある、というような主旨を安倍は語っていたが、私にはひどく違和感がある。インテリアに品があってリラックスが出来て飲み物やおつまみが上等な一流ホテルのエグゼクティブ・ルームで(2部屋か3部屋があるような)、あらかじめ大まかなテーマを双方で決めておいて、90分話をしたら20分休憩というようなミーティングを2回繰り返すのが最も理に適った対談になる。
 世に数多ある対談本は、たいていがこのようなやり方で(ホテルは二流になる場合が多いが)、ゴルフをしながらの会話では本にさえならない。場所と視線の移動でプツンプツンと会話が途切れ、いかな論理性に優れた者であっても、まともな会話は出来ないであろう。ましてや、この二人である。
 世界にせよ日米関係にせよ、話し合うべき問題は限りなくある。北朝鮮情勢より世界経済(日米経済)や南北間の貧困、国内に於ける格差、移民、ISとテロ、持続可能性、民族独立……。差し迫った問題をちょこっと想ってみただけで10も20も解決の道筋を話し合う課題がある。
 ブッシュと小泉がアメリカで会談をしているニュースを見たとき、こんなお馬鹿二人が揃うというのは何これ珍百景以外の何ものでもない、と思ったものだった。しかし、その先にトランプ&安倍コンビが待っていようとは。
 歴史は繰り返す、というが、悲劇は繰り返して欲しくない。

2枚目の写真はニューヨークタイムズから
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