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2017年04月15日20:54

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犬も歩けばレッドブルに当たる

 昨夜、日記を書いてからNHK放映のドラマ「ツバキ文具店」を観た。小川絲の『ツバキ文具店』は昨年長らく地元の本屋でベストテンにランキングされていて、いまなおレジ前の平台に積まれている。鎌倉が舞台の小説、というのは毎年1冊(というか1シリーズ)、ベストセラーになるという法則がある。
 先月、家の近所の魚屋でロケをしているところを通りかかった。鎌倉時代から続いている骨董品みたいな魚屋なので(ウソ)、鎌倉が舞台ではないドラマでも時々撮影に使われている。が、まさか「ツバキ文具店」が私の住んでる町にあるとは思っていなかった。もちろん小説ゆえに架空のお話ではあるのだが、いきなり町内会の会合が開かれる大町会館が出て来たり、隣にある八雲神社が大写しになったときは、ウソだろとのけぞった。そのうちラズリを連れて散歩している私がちらっと映ったりして。
 面白いドラマだとは思えなかった。作り話めいている。
 というのは、東京の人が鎌倉に抱くイメージを多角的に映像化し、ストーリーと台詞は人間が生きるのに最適な温度と湿度を保ったような内容で、こういう緩さを鎌倉に被せて「いいドラマだね」と言わせたいだけの代物だと、私は受け取ったのだった。いかにもNHKっぽい。が、よく出来たドラマだとも思う。木々にしても古い家にしても鎌倉の住人にしても、まるでソフトフォーカスがかかったような雰囲気、というのはまるっきりのフィクションというわけではない。鎌倉は、家も神社仏閣も住人も海も森も、どことなくぼぉっとしていて、時間の流れさえも「鎌倉時間」と揶揄したくなるほどに緩い。その空気感はドラマに反映できていた。だから、50分間の「現代のおとぎ話」と受け止めればいいのだろう。
 
 今日、朝の散歩で魚屋さんの前を通った。(本物の)おじさんがいたので、「昨日の晩、観ましたよ〜」と挨拶をしたら、嬉しそうな顔をされた。次に、魚屋さんの前にある戎堂橋に向かって「昨日、映ってましたねぇ?」と問いかけてみたら、橋は照れたのか欄干がぽっと赤くなった。いや、実際、鎌倉の人は季節の花々に向かって話しかけたり、猫に「寒い?」と尋ねたりするのはありふれた日常である(笑)。これ、ホント。
 午前10時を過ぎたころから気温がどんどんと高くなった。澄み切った青空だ。
 トイレを掃除し、家の床は水雑巾で拭いた。調子に乗って、自室の遮光カーテンを洗濯する。風が強いので、夕方までに乾くだろう。
 午後2時過ぎ、返却日が迫った本があるのでラズリの散歩を兼ねて図書館へ行くことにした。ダウンベストを羽織って家を出たら、暑かった。
 ラズリを繋いで図書館に入り、返却してすぐに出る。気持ち的には文芸誌を1時間くらい読みたかったが、繋ぎっぱなしにするわけにはいくまい。高校時代の恩師は毎日のようにツイッターでつぶやいていらっしゃるのだが、時々「群像」と「文学界」所収の小説や評論に言及されることがあって、刺激を受ける。80歳を超えてなお、精進されている日々というのはただただ偉大に思う。その何分の一でもいいから励まなければ。
 図書館を出て来た道を引き返すのではなく鎌倉駅回りで帰ることにする。駅の東西自由通路を通って東口に出たら、派手めの青いコスチュームを着た女性が何かを配っていた。そばまで行くと「レッドブル」(清涼飲料)だった。茶目っ気を出して彼女の前まで進むと、当然のことながらレッドブル缶を手渡され、その瞬間彼女の顔を見たら、昨日の電車でだらしなく脚を広げて下着丸見えの女の子だったので、こんなこともあるのかとびっくりした。キミは私を知らないだろうが、私はキミの下着と太腿まで知っている。
 それはともかく、目の前で彼女はプルトップを開けて渡してくれたので、その場で一口飲んでみた。美味しい飲み物ではないが既に1キロ半くらい歩いていたので、喉が渇いていた。 
 さらに遠回りをして、レッドブルを片手に最後のお花見でもしよう。
 だらだらと散歩を続け、元気に帰宅することができた。
 
 
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