ローブラリー ドリフト
あくまでもゲーム内でのドリフトの話。今はレースゲームもシム(シミュレーション)寄りになってきて、車の操作はゲームであっても実車とあまり変わりがなくなってきている。逆に言うと実車のドラテクの知識がないと、ゲームでも上手く車を操作できなくなってきているのだ。ローブラリーは、セバスチャン・ローブというラリーチャンピオンが監修をしているため、車の操作やコースレイアウトにはシビアだ。それが、ローブラリーを難しくしていると同時に面白くしている理由でもある。レースゲーム初心者にとっては、かなりの難関ゲームとなっているようだ。だが、ドラテクの基礎知識を持っている場合は、ラリー用に応用すれば、簡単ではないものの、なんとかなるのは事実だろう。実車を運転するような気持ちでコースを何度も走れば、感覚がつかめてくるのではないだろうか。最初は、あまり難しいことは、考えずに何度も走ることが大事。ラリーをやっていれば、必ず使うことになるドリフトを簡単に解説。
ラリーは、一般道を走る。それも、かなり荒れた一般道だ。日本のように綺麗な道路はほとんどない。ターマック(舗装路)であっても雨が降って濡れていたり(ウエット)凍結路だったり雪道だったりする。泥道を走ることもあって、このあたりの路面の荒れようが、オンロードを主に楽しんでいるゲーマーを苦しめる原因にもなっているようだ。サーキットを走るのとは、相当な感覚の違いがあるからだ。グランツーリスモには、昔からオフロードを走るラリーが含まれていた。壁走りを生み出したのも、グランツーリスモのラリーで苦戦していたゲーマーだったように記憶している。今では、壁走りをすれば、車がボコボコになってしまう。車が壊れるようになったことで壁走りがなくなった。しかし、ローブラリーでも、実は一部で壁走りは使える。
ドリフトが日本で注目されるようになって、それが世界的な傾向になっていった。日本で生まれた峠のドリフトが世界でも人気となり、プロのドリフトレースも開催されるようになった。発祥は、日本の峠なので、日本のドリフトは世界でも一目置かれているようだ。悪路を走るラリーでは、カウンターを当てて走る走り方は、あまりに一般的なため、ドリフトだけをピックアップすることはあまりなかった。つまり、リアをわざと流してドリフトをするのがラリーのドリフトではなく、リアが流れてしまうので仕方なくドリフトをしていたのがラリーのドリフトだ。日本のドリフト走行とは、発想の出発点が違う。峠でドリフトが使われるようになったのは、日本の道路が良すぎるためだとも言われている。道路が綺麗で食いつきがいいので、普通に走っていては、ドリフトにならない。そこで、わざわざリアに滑りやすいタイヤを装着して無理からドリフトに持ち込んだりもしていた。ドリフト族にとって、リアに食い付きの悪いタイヤを装着するのは良くやるデチューンの方法のようだ。これは、日本の道路が食い付きが良すぎるのが原因で、ブレーキ残しのテクニックも同じ理由のようだ。日本では、ブレーキ残しをしないと、なかなかリアが流れてくれないからだ。ところが、モータースポーツの本場、ヨーロッパでは、このような考え方や、ドラテクは一般的ではない。ブレーキ残しは重視されていないのだ。ラリーでは、決して状態の良い道路を走る訳ではないので、わざわざブレーキ残しをやる必要もなく、勝手にリアが流れてくれるからだ。食い付きの良い路面を走る場合は、サーキット走行で行うようなグリップ走法で走っていく。ローブラリーでも、この辺りの状況も再現されていて、ターマックドライでは、独特のグリップ感覚がある。ローブラリーで、何が大変で、難しいかと言うと、ターマックドライだろうと思う。設定タイムがかなりシビアで、ターマックドライで、リアリスティッククラスのタイムが出せるゲーマーは、世界でもトップクラスのゲーマーだろう。実は、グラーベルよりも、ターマックドライの方が、はるかに難しい。意外に思うだろうが、ラリーゲームが好きな人は、ターマックが苦手、と良く言う傾向があって、ラリーでのターマックドライが、非常に難しいのは事実なのだ。ターマックとグラーベルが混在しているコースで、ターマックを走っている時は、すごく緊張して、グラーベルの路面になるとホッとする。リアがある程度流れてくれた方が楽なのだ。そのため、雪道や凍結路面を苦手にしているラリー・ゲーマーは、ほとんどいないのではないか、と思う。ラリーゲームで、グラーベルを走っていれば、嫌でもリアが流れるので、嫌でもカウンターを覚えてしまう。何も考えなくても自然にドリフトの技術は身に付いていく。ドリフトを使わないとまともに走らないからだ。リアが流れていると感じたら無意識にカウンターが当てられるようになる必要があって、考えているようでは遅いのだ。上手い下手の問題ではなく、ドリフトは、ラリーでは必須のテクニックになる。ラリーゲームを始めたばかりの人は、このように、無意識にカウンターを使えるように、グラーベルドライのコースをひたすら繰り返して走ることをお勧めする。最初は、テクニックがどうのドリフトがどうのと考える必要はない。とにかくまともに走るように持っていって、さらにタイムを少しずつ上げていくようにすると、結果的にドリフトが自然に使えるようになっている。これがラリーでのドリフトだ。ドリフトには、かなり複雑なタイミングのステアリングとアクセルの連携が必要で、これを考えて身につけるのは至難の技だ。感覚的に身につけた方が早い。リアが滑るからカウンターを入れる、カウンターを入れたらアクセルを吹かせる、アクセルを吹かせたらカウンターを戻す。これらを一瞬で連携しながら行わなくてはならない。それぞれの操作は、少しずつタイミングがズレる必要があって、そのズレの感覚は車の荷重移動によって変わる。車の荷重移動には時間がかかるからだ。4輪ドリフトが楽なのは、前輪も滑ってくれるので、ブレーキングドリフトよりもタイミングはシビアではないからだ。ブレーキ残しのドリフトをラリーで使うのは、正直厳しい。ブレーキ残しのドリフトよりも4輪ドリフトの方がラリーでは、はるかに楽だろう。ブレーキ残しは、意識しない方がいいと思う。サーキット走行ですら、ヨーロッパでは、ブレーキ残しはあまり使わない。ブレーキ残しは、日本独特のドラテクの一つになっている。
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