昨夜から嵐のような強風。
午前中にどうしても許諾をとらなきゃいけない案件で手紙を書き、昼イチに郵便局へ投函しに行くと、自転車が何台も風に煽られて倒れていた。
歯の痛みがふたたびぶり返し、物を食べられない。
昨日買ったミュージシャン早川義夫の『たましいの場所』(ちくま文庫)を読んでいると、そうだそうだ、と共感できる人間の弱さを諄々と書かれていて、痛みや不快感などを束の間忘れることができた。彼のCDは2枚持っているのだが、探し出して聞くのが面倒なのでYouTubeにアクセスして聴いた。
朝日の夕刊一面に「素粒子」というツイッターよりも短い3本の世相短評がある。昨年の夏あたりからこのミニコラムがどんどんと「劣化」している。
今日の一つめは株の暴落だ。
<あれよあれよという間に初夢はしぼむ。東京株は昨日で1勝9敗。演出家は消え結末のないまま好景気劇の幕か。>
二つめは<カネの力でノータッチエース? それもコート外から。テニス国際大会に八百長疑惑あり。夢を壊す下劣な台本。>
ユーモアを交えるとか、対象と真摯に向き合うといった姿勢はなく、高みの見物を決め込む世の拗ね者の言でしかない。株がどんどん上がり続けて経済格差が広がるのは問題だが、景気が浮揚してそれに見合う株価の上昇でもないと、この先年金は維持できなくなるし、保険料や税金も上げてつじつま合わせをしないといけないのが末期資本主義の現実である。東京株は「一喜一憂」ではなくて「一喜九憂」だ、というような余裕ある態度というか苦笑を誘うような書き方じゃないと、批判にさえなっていない。下劣なのは素粒子おまえだ。なにが「ノータッチエース」だ、おかしなフェイントをいきなりかますな、と不快感が募る。
朝日しか購読していないので他紙の事情はまったくわからないのだが、3〜4年前から男性向け精力剤の広告が朝刊から入るようになった。コピーもだんだんと下劣になってきて、学生時代にときどき買ったエロ本に入っていた広告と大差ない内容だ。
2008年から丸1年、新聞広告を出稿する係を務めていたが、その頃は美容クリームのタイアップ記事ひとつで、実に細かなチェックを毎回受けていたものだった。「肌の奥深くまで浸透」という見出しに対して、「奥深くはどこを指すのか? またその根拠は?」といった厳しい「検閲」が毎回のようになされた。クライアントと朝日新聞の間に立つ者としてはいやな仕事だったが、朝日の購読者を大切にするという意味でその姿勢はわからなくもない。つまり、朝日は知的でかつ清心な新聞だと、現場にいても理解できた。
が、もはやひどいもんだ。今日の夕刊なんて別刷りで「高麗人参でピンッとくるパワー!ピンッと実感。」「男の逞しさを!!」と謳う精力剤の広告が裏表全面印刷で配布されている。「ピンッ」の3文字は赤インクで印刷という凝りようで、素粒子なら「BDな男に夢を与える上品な特効薬」と言うのかもな。朝晩、こんな広告を見せられるのはセクハラで、エロ雑誌を定期購読してんじゃねえぞ、と文句を言いたくなる。
生まれてこのかた新聞や雑誌やテレビ局に一度も抗議をしたことなどないのだが、朝日を叩きたくなった。ここまで下劣な広告をいれなきゃ経営が成り立たないのであれば、購読料を上げろ。朝日の名が廃る。
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