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2015年11月10日20:46

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マイナンバー・イズ・ワンワン

 晩ご飯を食べ始めたら玄関のチャイムが鳴った。出てみると、全身ずぶ濡れ状態の初老郵便配達員がひと言「書留です」と言って一通の封筒を差し出した。封筒を裏返したら差し出し名がない。表側にも何も書かれていないしロゴなども見あたらない。差出人不明の書留はどう見ても怪しい。そもそもこんな時間外に郵便が配達されるというのも珍しい。そもそも、現業労働者の過重労働は好ましくない、と日本郵政の大株主たる私は尚いっそう不審感を抱いたのだった。
 暗いところではよく見えなかったが、封筒の表には「通知カード 個人番号カード交付申請書 在中」と赤字で印刷されていた。1秒くらい考え込んだのち、ようやくマイナンバー関連のお知らせだと悟った。
 すぐに開封してみた。
 粗悪な用紙に「通知カード」と書かれた名刺大のものが印刷され、続いてハガキ大の個人番号カード交付申請書があまりきれいじゃない印字で印刷されていた。自宅で使っているプリンタと用紙のほうが遙かに上等だ。これは偽物ではないか、詐欺グループの所業かもしれない。
 これとは別に「マイナンバー(個人番号)のお知らせ 個人番号カード交付申請のご案内」という説明書があるのだが、一般的な「取り扱い説明書」の場合表紙を1ページ目とするという決まりがあるのに表紙を開いて左のページにページノンブル「1」とふられ、最後のページが「7」となっている。どうもこの辺りがいかにも詐欺グループっぽい。
 で、ページをめくっていくうち、疑問に思う記述があった。
 3ページ目の中見出しは「申請してね、個人カード」。
 驚くことに個人カードには一般とゴールドがある、というではないか。ゴールドカードの資格条件は年間100万円以上の納税をしている日本国民で、年会費1万円(消費税別)をお支払いいただけるかた、らしい。アメックスカードじゃないってば。さらに12月31日までに申請した国民から抽選で「安倍総理と楽しむ新宿御苑の桜鑑賞会」100組200名様ご招待、だそうだ。とりあえず個人カードはゲットしておこうか、などと思っていたのだが、やめた。生まれてこのかた、倍率の高い抽選に一度も当たったことがない私だが、今回、当選しそうな予感というか悪寒がした。安倍から「あなた、アカが集まる大学の憲法九条の会に入っているそうですね。そんな心がけでは、この先も活躍出来ませんよ」と言われるのはたまらない。
 さて、通知カードをよく眺めると、さらにおかしなことがある。発行主体が何なのか書かれていなくて、ただ「鎌倉市長」と右隅に印字されているだけだ。市民サービス用のカードならいざ知らず、市長ってへんではないか? 清川村の住人なら清川村村長と印刷されている? 辺野古に住んでいたら名護市長となるわけだが、市長は辺野古移設反対派の先鋒である。国が統括するカードで地方自治体の首長が責任を負う、なんて論理が私にはよくわからないのだ。住基カードのときもそうだったが、責任と統括の主体がなんとなく私には曖昧だ。国民の皆さんはこのあたりほぼ全員知っているのだろうか。
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