mixiユーザー(id:2615005)

2024年04月26日16:53

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眼鏡を買い替える/『永遠の人』

読書用眼鏡を買うことにした。前回作ってから四年くらい経ってると思っていたが、なんと九年前だった。年取ると時間が早く過ぎる。これでは合わないはずだ。老眼が進んで近視が無くなりかけている。遠距離用も新調することにした。

『永遠の人』(61) 監督:木下恵介
1937年、小作農の娘さだ子(高峰秀子)は、出征した恋人の隆(佐田健二)を待っていたが、負傷して戻ってきた地主の息子・平兵衛(仲代達矢)に強姦される。地主は婚礼の準備を進め、不服なら畑を取り上げると脅す。さだ子は泣く泣く承諾した。長い怨念の始まりだ。

ありがちな田舎権力者の横暴である。胸糞悪い発端だが、さだ子が気丈に反発を続けるので、哀れな耐える女の悲劇にはならない。サスペンスフルな骨肉の愛憎劇である。隆が戦地から帰還して近くに住んでいるので、いっそう事態が陰惨になる。
さだ子は三人の子を産むが、夫への憎悪は消えない。長男は強姦された時に宿した子なので、どうしても愛せない。何とも救いの無い話だ。次男が語る千人塚のエピソードは、「八つ墓村」を思わせる分限者の血塗られた過去だ。28年に及ぶ怨念の果てには何が待つのか。仲代達矢が尊大で自己中だが、ある意味哀れな男を好演する。★★★★
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