気温が低い。そして土砂降りではないが絶え間なく降り続ける雨。
当然だがハンドリングエラーやノットストレートなどの反則が予想された。そのコンディションを活かしたのが神戸スティーラーズだった。一進一退が続いた10分過ぎ、スティーラーズはハーフキックでワンバウンド。ブラックラムズ東京の選手が脚を滑らす間にラッキーバウンドしたボールがナニ・ラマウバの胸に入る。そしてそのままゴール下まで運んでトライ。
ブラックラムズは攻め込んで反則を得たがタッチキックでトライを狙わず確実にPGで7−3とした。そしてその後PGを奪われたが自陣からアイザック・ルーカスの鮮やかなステップで抜け出してゴール前まで運んだブラックラムズはラインアウトモールからネイサン・ヒューズがトライを奪い10−10と追いついた。
試合によってはフルバックもこなすアイザック・ルーカスはアメリカンフットボール風に言えばQBでもありRBでもある素晴らしい選手である。そして取られたら取り返すのがラグビー。互いに連続得点を許さず同点で後半に入った。
しかしこの後半の開始早々ルーズボールをキックで前進させたスティーラーズ。そのまま競走でゴールエリアに向かう松永はスライディングしながらボールを押さえてトライした。だが、その前にタックルしたブラックラムズの西川に危険なプレーとして反則が課せられ結局は認定トライ。さらに西川はシンピン。
前半に続いて試合の入りが悪いブラックラムズ。しかし彼らは一人少ないとは思えないような攻撃を見せて何とか凌ぎきった。だが、ブラックラムズは反則でPGを奪われて20−10とされた。連続得点をされるとワンプレーで追いつかなくなるのがラグビーだ。
結局その後は互いに1トライとコンバージョンを決めたが試合結果は変わらない。競馬と違って重馬場の巧拙などラグビーにはない。雨で濡れ芝が緩ければミスが出る確率は格段に増える。問題はそのコンディションにおけるミスと精神的な部分から出るミスの違いだ。
反則からの失点。だがそれが気持ちの部分であったなら・・・・
イライラしたプレーから出た反則・・・・
これで1勝6敗。惜敗が続くブラックラムズではあるが残り9試合でその部分が修正できるかが70周年を迎える今年のブラックラムズの躍進にかかっている。
2024年2月25日 ラグビーリーグワン第7節(於 駒澤オリンピック記念競技場)
コベルコ神戸スティーラーズ27−17リコーブラックラムズ東京
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