近松門左衛門が書いた悲恋物語を実景の中での人形浄瑠璃で見せる画期的な文楽の映画。
ここ数年、文楽を見るようになってその世界に魅了されているのだが、今から40年ぐらい前にこんな映画が作られていたとは。映画は何となく知ってはいたけど文楽を少し知っている身から見ると面白い。でもまだまだ自分は勉強不足。一番好きな太夫は竹本織太夫で、本作の太夫は先代ということなのだろうか。
本作は主遣いも顔を見せずに黒子で演じる。これはこれで映画ならではの演出。実際の風景の中での人形浄瑠璃はそれだけで異空間のよう。
文楽を見に行くと字幕が出て何を言っているか何となくわかるが、本作にはそういうことはなく義太夫節が聞こえるだけ。字幕でも見せて欲しかった気もする。
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