mixiユーザー(id:2615005)

2016年12月18日22:58

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中国ミクみやげ/ジョン・ウィンダムの遺作

フォトフォト
(写真左)ワークショップで作ったバッジ。上の三つは上海、下の二つは北京で作った。
(写真右)交流の席で、親切な人が「中国のミク廃たちにあげる」とミクさんアーモンドチョコを取り出した。「ください!中国人じゃないけど、コラボ期間に日本にいられなかったから、ほしい」と意地汚く手を出していただいてきた。ああ、噂に聞いてたけどやっと現物を手にできた。
フォトフォト
お菓子を食べる美味しそうな音のコンテストがあったらしい。カードは残念ながら(笑)リン・レン。

あまりのミク充ぶりに、SF読書が休止状態になっていた。帰国までもうすぐだが、頑張って進めます。「読んでいて当然なのに読みそびれていた」レジェンド作は大半は片づけたが、最後の大物に取り掛かっている。『砂の惑星』である。二十代のころに石森章太郎イラストの本は当然持っていた。周囲の人間が全員読んでいるので、「早く読まねば」とあせって飛ばし読みにしたため、内容を把握していない。普通の積読より情けない。新装版が出たので買いなおした。中国に三分冊を持って行ったが、一冊読むのがやっとだった。このレビューは後ほど。
まず短時間で読める一冊本から。

・ユートピアの罠(79) 作:ジョン・ウィンダム
作者が69年に書き上げてから逝去し、十年後に出版された。遺作である。

イギリス貴族が南太平洋の孤島を買い取り、文明に毒されない新世界を作ろうと植民者を募集する。だがそこは核実験の放射能で汚染されており、上陸がタブーとされている島だった。

いかにも60年代のイギリス人が夢想しそうな「南海の楽園」幻想は、あっという間に破れる。緑豊かな島になぜか鳥や小動物がいない。突然変異のため社会生活を送るようになった毒蜘蛛が一行に襲い掛かる。ウィンダムらしい皮肉に満ちた破滅SFだ。
安直な巨大生物などではなく、知性と社会性が恐ろしい結果をもたらすという所がハイブロウである。島から追い出された現地人の視点が入っているところが、能天気な昔の冒険譚とは一線を画すところだ。逃げ場のない孤島でじわじわ追い詰められる描写は、心臓を掴みあげられるような迫力である。マイナーな作だが、かなり気に入った。★★★★

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