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2023年11月23日23:21

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11/21 特別展 やまと絵ー受け継がれる王朝の美【4期】@東京国立博物館平成館

1期の日記
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2期の日記
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3期の日記
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ついに4期コンプリート。10月からほぼ2週間ごとに通った東博。4期は3期から大幅な展示替えはないのだが、《信貴山縁起絵巻》三巻と《鳥獣戯画》四巻がこれで全部見られるのでやはり楽しみだった。特に《信貴山縁起絵巻》の尼公の巻は絶対見ておきたかったのだ。観覧時間は2期と同様2時間くらい。混雑も同じくらい。

《葦手歌切》伝藤原公任 平安時代 徳川美術館
葦手とは「平安時代に行なわれた書体の一つ。葦、水流、鳥、石など水辺の光景の中に、文字を絵画化し、歌などを散らし書きにして書きまぜたもの。(精選版 日本国語大辞典 )」
蒔絵などにこの「葦手」を見ることはあったが、これは初めて見た。かわいい!が第一印象。
  「にしてらの ほとりの やなぎを
   よめる     僧正遍照
   あさみどり いと よりかけて白露を
   たまにもぬける はる の やなぎか」
「あ」の字の頭に葉っぱが生え「ぬ」もまた葦の葉の形をしている。「や」ははっきりと鳥の絵になっているし、「の」はその背景、山にかかる月と見立てることができるそうだ。なんとオシャレで、優美なデザインだろう!さらりとこんなふうに書けたら、きっとモテるだろうな。
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《法華経 普門品》平安時代 徳川美術館
嵐の海に難破船、波間から顔を覗かしているのは船を飲み込んでしまう摩竭魚(まかつぎょ)。画像ではよくわからないが、怪魚の顔がなかなか恐ろしい。水難から救済する経だそうだ。
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《源氏物語絵巻 夕霧》平安時代 五島美術館
五島美術館へは何回か行っているものの、実は見たことがなかった。
夕霧にきた文を奪う雲居雁の場面。正室・雲居雁は、手紙の主が浮気相手と思って、夕霧の肩に手をかけて手紙を奪おうとしている、まさに緊迫の場面。隣で聞き耳を立てているのが乳母と侍女。顔は全員「引目鉤鼻」で、動作もそれほど滑らかでないのに、夕霧ははやる気持ちを抑えられずに文を読み、雲居雁は激怒し、女二人は耳ダンボになっているのがなぜかよくわかる。
この手紙の主は、懸想した相手ではなくその母親、母親は返事が来ないのを恨んで死んでしまうし、雲居雁は怒って実家に帰ってしまうし、なんだか哀しい。
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《信貴山縁起絵巻 尼公巻》平安時代 朝護孫子寺
いよいよ三巻目。俵が飛んだり、全身剣の童子がバビューンとやってきたりのような派手さはないものの、どうしても見たかった訳がある。その訳は後述するが、やっぱりすごいのは大仏の夢のお告げの場面。大仏殿が荘厳であること、そして、尼公が、大仏の前で寝転んだ姿、拝んでいる姿、佇んでいる姿、歩いてく姿が「異時同図法」で描かれているところだろう。絵巻の真骨頂だ。
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さて、私が見たかったのは、この場面。尼公が命蓮を訪ね歩く道中の絵だが、家の奥の机?棚?のようなところに黒白ハチワレの猫がいるのだ。どうやら、この猫が日本の絵に登場する最古の猫らしい。赤いリボンを首輪にしているのもわかる。嬉しいことに、これがポスカになって売っていた♪
そうそう、「これ、犬じゃないの?」と言われそうだが、画像にはないがこの場面左下に二匹の犬が放し飼いにされて、男の人にからかわれている絵があるのだ。この時代、犬は放し飼い、猫は紐に繋がれていたという。
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《西行物語絵巻》鎌倉時代 徳川美術館
友の死に世の無情を感じて、妻子を捨て出家するところか。父を慕って駆け寄った子供を蹴り落としている。妻はよよと泣く。それにしても、子が頭から落ちてあまりにも不憫だ。
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《那智瀧図》鎌倉時代 根津美術館
久々に拝見。やはり神性を感じる。茶色く変色して滝の白さが目立つからだろうか、いや、その滝を縦長の画面まん真ん中に置いたからだろう。ここは大学の研修旅行で行ったが、後輩が行った時大きな地震が来て滝がゴーッと揺れすごく怖かったと言っていたっけ。
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《狭衣物語絵巻断簡》鎌倉時代 東博
この場面説明は以下の通り。「宮中で管弦の遊びがあった時、狭衣が笛を吹くと、紫雲がたなびいて天稚御子(あめわかみこ)が天下り、狭衣を天国に連れていこうとします。帝たちに引きとめられ狭衣は誘いを断り、天稚御子は天上に帰っていきます。」
源氏物語の二番煎じと言われている物語だが、ちょっと面白そう。
戊辰戦争の時にほとんど焼失、奇跡的に救い出された断簡もかなりの損傷を受けた。
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《是害坊絵巻》南北朝時代 泉屋博古館
3期から場面替え。怪我をした唐の天狗是害坊が日本の天狗に湯治してもらっているところ。先日見た奈良絵本(こちら)と同じシーンだ。
下の部屋で浴槽の湯を沸かし、上からのかけ湯はこんなシステムになっているのね。それにしても日本の天狗たちの甲斐甲斐しいこと!ほんと、これ、面白い。
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エスカレーターを降りたところでNHKがアンケートをやっていた。以前も遭遇したことがある。スマホで簡単なアンケートに答えて、ポストカードをゲット。2種類あったので、夫と違うのをもらった。ラッキー!
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「やまと絵」展は12月3日まで


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