ドロステのはてで僕ら

カフェに置いてあるテレビとマスターの自室にあるテレビが何故か繋がってしまうのだが、カフェのテレビはマスターの自室のテレビと２分の時差があり、過去の自分と未来の自分が会話する異常な事態になってしまう。そんな事態を知った常連客達は２台のテレビを向かい合わせてもっと未来を見ようとするが、すったもんだの大騒動となってしまう。
ＳＦ演劇を得意とするヨーロッパ企画の面々が作り上げたＳＦ的趣向を凝らしたシチュエーションコメディ。面白い！
状況が状況を生み出し、更に状況を生み出していく。それをワンカットで見せる緻密な演出。伏線が回収されていく快感。演劇的な設定でありつつ映像表現の面白さも満載。何と言っても見ていて楽しい。
藤子Ｆ不二雄のＳＦ短編を彷彿とさせるストーリーではあるが、そうしたら登場人物がそのことを言及する。ハインラインの「時の門」のスケールを小さくした感じでもある。
タイムパトロールの存在がちょっと鼻についたけど、演じた役者が面白いのでまあいいか。