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2020年01月10日18:08

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パドマサンバヴァの秘密の教え2(68)「ヨーガの訓練の秘密の行為」


◎ヨーガの訓練の秘密の行為


「その道の基礎を確立し、見解と真の状態における経験、理解、そして自信を得た後、ヨーガの訓練の秘密の行為を修習しなさい。秘密の行為はその道を強化し、概念的思考を切り抜ける。修習においてよく精通し、安定している修行者は、それを追求することができる。


大乗の正しい修習に関して、すべての対象が非現実的であることを理解する見解がある。
 秘密の大乗に関しては、生成の段階、および極端を越える非二元性、つまり完成段階という神聖なるマンダラの見解がある。


 一切の衆生を最愛の友として知覚するとき、菩提心の中で心を修行する道が生じた。
 自我執着および悪魔に対する錯覚を切り落とすために、最も恐ろしい場所へ行き、その恐ろしい場所にとどまりなさい。
 三宝に避難し、菩提心を発展させ、あなたのグルに祈願しなさい。。
 その後、長期間にわたって、空間と等しいすべての衆生への無限の慈愛、哀れみ、および菩提心を熱心に養いなさい。
 最終の菩提心、つまり生起・維持・滅尽を超えた、構築されていない大きな歓喜の状態の中で、立ち、眠りなさい。
 そこでは、神も悪魔も非二元である。
 恐怖か畏怖を感じるときには、この反射に関する心に集中し、焦点を合わせなさい。
『この恐怖と畏怖は、悪霊への信念から起こる。それは、一切衆生が自分の両親であることを理解しないことからはじまる。今、この思考の投影は悪霊として現われる。このような単なる平凡で概念的な考えを持つならば、わたしの菩提心はどのようにしてその本当の意味を達成できるだろうか?』
 そのように考えてあなたの心に焦点を合わせ、 心からの哀れみと菩提心を育てなさい。
 そして、その場所に住むすべての神と悪霊に、自分の身体を無頓着に引き渡しなさい。『好きなように、わたしの肉、血液、および骨を取ってください!』と言って、菩提心の中に心を静かに休ませなさい。

 同様に、神または悪霊という考えによって菩提心が揺れ動くとき、『これは悪霊への信念によって作られた映像だ!』と考えなさい。
 そして、自分の身体を無頓着に彼らに提供しなさい。それから平静に休息しなさい。
 幽霊が実際に現われるなら、直接彼の口の中、または彼の膝の上に飛び込んで、身体を大事にするという概念を完全に降伏しなさい。哀れみを育て、そして美徳を捧げなさい。
 
 悪霊への信念が突き破られるとき、悪魔の顕現と不思議な現れは静まり、そしてその地の霊は、あなたのコントロール下に置かれる。考えの静まりと、悪霊を飼いならすことは、同時に起こる。
 いったん、一切衆生が友であることを理解すると、悪霊への恐れを持つことは不可能になるが、しかしまだ恐れがあるとしたならば、それはまだ完全に修行が達成されてないということである。



第二に、すべての物が非現実的であると認めなさい。
 悪霊への信念と、不吉な影響に対するとらわれを断ち、現われの非現実性の見解を強めるために、最も恐ろしい場所に行きなさい。
 グルと三宝に帰依し、菩提心を生起させ、懇願しなさい。
 一方、すべての対象は非現実であり、すべての概念は妄想であり、すべての対象は空であり、そして現在の知覚は夢や魔法の幻想のようなものであると認識し、究極的には何も存在しない、構築されない空の状態で眠りにつきなさい。


 恐れ、畏怖、恐怖を感じるとき、心に焦点を合わせなさい。
 そして、このように熟考しなさい。
『恐怖や畏怖を夢や魔法の幻想のようなものと理解せずに、私は悪魔を信じている。だから今、この映像は、幻想に関する私の見解が単に知的な理解に過ぎないと示すために現われている。単なる知的な理解は、本当の意味を達成しない!』
 集中し、この考えに心の焦点をあわせ、すべてのものは、非現実、魔法の幻想であるという状態に自由に安らぎなさい。

 思考または魔法的な現われが現われるまさしくその瞬間に、悪魔への信念の投影という非現実的な本性を認識しなければならない。それにはリアリティが全くなく、確実に魔法の幻想のようなものであると悟りなさい。
 もし実際に幽霊が現われたら、それが非現実であると悟り、そして、直接その場所に飛び込みなさい。悪魔の外観の渦巻く風は消え失せるだろう。
 悪魔への信念を突き抜けた瞬間、魔法的な現われは自然に静まる。思考を克服することと悪魔の終結は、同時に起こるのだ。



 第三に、あなた自身を神の姿として現わす生成の段階を着実に修行しなさい。生成の段階を強化し、悪魔への信念や存在を持つ世界への二元的な固着を突き抜けるために、恐ろしい場所へ行きなさい。そこで菩提心を養い、懇願しなさい。      
 すべての環境を天の宮殿として、そして、一切衆生や、その場所のすべての霊を、神として観想しなさい。
 マントラを暗唱しなさい。
 そして認識を鋭くしなさい。
 そして心を輝かせなさい。
 そして、長い間、瞑想しなさい。
 その不可欠なポイントをもって、究極の空を抱擁しなさい。
 すべてのものが現われるが、自我の本質が欠けている状態の中で、休息しなさい。
 
 恐怖や畏怖の考えが起こったならば、一点に心の焦点を合わせなさい。
 そして、このように考えなさい。
『恐ろしい悪魔の顕現が神であると認めずに、悪魔や悪霊への信念を私は形成した。今その投影が魔法の現れとして現れる。私の生成の段階は、単に言葉や知的理解に過ぎない。このような私が、どうすれば成就できるというのだ?」
 一点に心の焦点を合わせ、 あなたの身体を大事にするという執着を取りのぞき、 そして供物としてそれを与えなさい。すべての現われや存在は神であると、はっきりと観想しなさい。

 

 身体を不死の甘露となし、そしてそれを一切衆生に与えなさい。
 構築されない一元の状態に自由に安らぎなさい。


 悪魔への信念は起こった。なぜならば、悪魔的な現われや魔法的な現れが起こるやいなや、その現われを神のマンダラと認識できなかったからである。「それは投影である!」と考え、神を思い出しなさい。



 何らかの達成を獲得すると、あなたと悪霊が神と同じアイデンティティのものであるという理解がもたらされるだろう。そこで、「神にお会いするのは何と楽しいことだろう!」と考えなさい。その膝の上で座り、悪霊を抱きしめなさい。口を通って中に入り、そして不可分なほどに心を混ぜなさい。物質的肉体を供物として与えなさい。
 これらの修行を通して、現われは神であると理解するだろう。そしてこのようにして悪魔に関するすべての概念は止み、魔法的な現われは自然に静まり、そして地の霊は統制下に置かれる。



 四番目に、完成のステージの安定した見解によって、非二元性の本性を理解しなさい。
 完成の段階の非二元的な本性を強化するために、悪魔への恐怖を利用しなさい。
 そうするために、まず準備段階の修行を実行し、そして、肉体と心は非二元であり、現われと心は非二元であり、自己と他者は非二元であり、友と敵は非二元であり、神と悪魔は非二元であるという「非二元性」の状態で自由に安らぎなさい。つまり、全く二元ではない状態で安らぎなさい。落ち着いてその連続体を支えなさい。

 このように実行している間に、もし魔法的な現われや悪魔の考えが起きたならば、非二元に焦点を合わせ、「疑念から生まれたこの投影は、非二元に心が一点集中していないためだ」と考えなさい。悪魔への信念がおこるやいなや、非二元の中で自由に安らぎなさい。
 もし悪魔が実際に現われたら、一点に心の焦点を合わせ、「見解の強化として、非二元の中で修行できるとは、なんて喜ばしいことだ!」と考えなさい。 悪魔の膝に飛び乗りなさい、そうすれば、非二元的で根のない空性の中で、妨害なく通り抜けるだろう。究極的には悪魔はリアリティを持っていないのだから。
 そのようにして、非二元の意味が、存在の中で分かりはじめる。悪霊を信じるという二元的な考えは断たれ、外部の魔法の現われは自然に静まる。非二元を認識すれば、悪の力をコントロールし、悪を防ぐことができる。これは、非二元性、そして現われと心の相互依存のためである。

 したがって、人が穏やかであるときには、悪霊もまた穏やかである。人が静まっているときには、悪魔も静まっている。人が解放されているとき、悪魔も解放されている。人が従順なとき、悪魔も従順である。悪魔はその人自身の悪魔であり、それを切り抜けると、人はなだめられる。したがって、3年間瞑想するよりも、ひとつの恐怖する場所に立ち向かう方が、より大きな増進になるのだ。



 秘密の行為は、悪霊という考えを材料とするだけではなく、あらゆる恐怖、畏怖、反発、嫌悪、腰抜け、臆病、困惑などの感情や、ハンセン病などの伝染病なども修行の対象とする。どんな考えが起ころうとも、上記のように切り抜けなさい。






◎真実の「それ」という究極の行為


 最終的に、真実の「それ」という究極の行為においては、神と悪霊の二元性がない。純粋さや穢れという二元性がなく、二元的な固定の結び目は解きほぐされている。善を受け入れたり悪をこばんだりすることがなく、疑いやためらいは切り抜けられる。避ける、培う、執着するという衝動がなく、輪廻とニルヴァーナのすべての概念が、非二元的な覚醒の広がりに完全に消え失せ、そしてあなたは非二元の統一(すばらしい歓喜の本質)として、ありのままでそこにある。

 そのとき、死神ダルマラージャが鉤であなたを引っ掛けて連れ去ったとしても、あなたは恐怖を感じないだろう。たとえブッダ・ヴァジュラサットヴァ自身が現われても、あなたには、取り除くべきどんな疑問も不確実性もないだろう。それ自体が、本当の意味の究極の行為と呼ばれるのだ。


 これらのそれぞれのタイプの秘密の行為を通じて、あなたは、自然な状態の土台を確立して、見解を強めて、瞑想を洗練して、成就を完成する。この教えは極度に深遠である。



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