「柳屋商店開店中」柳広司原書房あとがきを読みますと、本来はエッセイ集だったようなのですが、作家活動16年の間で書いたエッセイがあまりに少なすぎ、未発表の短編を合わせて何とか1冊の分量にした、らしいです(笑)個人的にはジョーカー・ゲームシリーズ
「赤い糸の呻き」西澤保彦東京創元社(創元推理文庫)シリーズ物やパスティーシュ等のバラエティ豊かな短編5話を収録。解説は戸松淳矩氏。「お弁当ぐるぐる」ぬいぐるみ警部のシリーズ。今回は各キャラの妄想も大爆発。相変わらず江角刑事が可愛いのう。そも
「悪夢を憐れむ」西澤保彦幻冬舎タック&タカチシリーズの10作目です、いやっふーう(≧▽≦)あとがきでも、シリーズを詳しく時系列順に紹介してくれています。四人組も無事に大学を卒業し、それぞれが就職したり結婚したりと新たな道を進んでおります〜。ふへ
「三鬼 三島屋変調百物語四之続」宮部みゆき日本経済新聞出版社前回の日記に引き続き、シリーズ4冊目。今回は4話の中編が収められています。シリーズで初めてハードカバーを買ったのですが、北村さゆり氏の画に力がありますねぇ。「おくらさま」の挿画、お
「泣き童子 三島屋変調百物語参之続」宮部みゆき角川書店(角川文庫)著者の時代物、三島屋変調百物語シリーズの3冊目。6話の連作短編が収録されていますが、4話目「小雪舞う日の怪談語り」では他家の百物語に招かれるという趣向で更に4話の怪談が含まれ
「猟犬探偵」稲見一良光文社(光文社文庫)素晴らしいハードボイルドでした。猟犬専門の私立探偵・竜門卓と、相棒の猟犬ジョーの連作短編4話が収録されています。解説は詩人の郷原宏氏。主人公は狩りの最中に行方不明になってしまった猟犬を探す、専門の私立
「増加博士の事件簿」二階堂黎人講談社(講談社ノベルス)100キロを超える巨体の持ち主で、杖2本を用いて事件現場へ赴く名探偵増加博士と、痩身の羽鳥警部の凸凹コンビ。挑むのは27編もの難事件です。元々はパズル雑誌に掲載された、ショートショート・ミステ
「謎のギャラリー 名作博 本館」北村薫新潮社(新潮文庫)アンソロジー「謎のギャラリー」の本館です。「謎の部屋」「こわい部屋」「愛の部屋」とありましたが、こちらは著者と女性編集者の対談形式となっており、アンソロジーで収録した短篇の解説本となって
【国立新美術館開館10周年・チェコ文化年事業 ミュシャ展】待ちに待ったミュシャ展に行って参りました!去年から楽しみにしてましたよ〜。ミュシャの企画展は折に触れて行われていますが、今回は何と言っても、あの超大作「スラブ叙事詩」全20点が一同に公開
【これぞ暁斎!ゴールドマンコレクション展】Bunkamuraザ・ミュージアムにて行われた、河鍋暁斎の展覧会に行って参りました。別の展覧会でも暁斎の絵、特に浮世絵錦絵を観る機会はありましたが、今回のゴールドマン氏の収集した特別展では肉筆画が多く、今ま
「火村英生に捧げる犯罪」有栖川有栖文芸春秋火村&アリスシリーズの短編集。8話の短編が収録されています。それぞれの分量はまちまちで、「鸚鵡返し」「偽りのペア」「殺意と善意の顛末」「殺風景な部屋」等はそもそも有料の携帯HPにUPされたものらしく、SS
「文豪てのひら怪談」東雅夫(編)ポプラ社(ポプラ文庫)「てのひら怪談」シリーズ、今回は古典文学や文豪、平成の作家に至るまで、既に世に発表されているプロの文章から、800文字の怪談を収集したアンソロジー。太宰や芥川、夏目漱石から村上春樹、吉本ば
「浮世絵 TOKYO名所案内〜古地図でめぐる 江戸東京ぶらり旅〜」瀬谷昌男(イラスト・監修)「江戸楽」編集部(編)メイツ出版江戸名所の浮世絵と古地図、現在の地図を重ね合わせながら、四季折々の東京の名所を紹介するほん。広重の名所江戸百景を下敷きに、
「日本の医療 この人を見よ 「海堂ラボ」vol.1」海堂尊株式会社PHP研究所(PHP新書)CS朝日にて放送されたトーク番組、「海堂ラボ」の書籍化。全36回、日本の医療最前線で活躍するゲストを招き、検閲なしの自由闊達なトークを行う。いやぁこの番組の存在を知
「てのひら怪談2」加門七海・福澤徹三・東雅夫(編)ポプラ社前作は、ビーケーワン怪談大賞の第一回から第四回までの応募作から選ばれた傑作選でした。今作は2007年夏に開催された、第五回の応募作です。応募総数の倍増や質の充実により、1冊に纏められるク
「キセキ ーあの日のソビトー」監督:兼重淳出演:菅田将暉 松坂桃李制作:日本2017年公開兄ちゃんかっこいい、メガネ君かわいい。友人に誘ってもらい、一緒に観てきました。すみません、GReeeeNについては全く知らず、Wikiで予習した程度の知識です(^▽
「「茶の湯」の密室 神田紅梅亭寄席物帳」愛川晶原書房いやっは〜、涙が出ちゃう!神田紅梅亭シリーズの5作目です!前作では馬春師匠の復帰を匂わせての完結、ということで、ストーリーとしては綺麗に幕を引いていたものの、その後のみんなが気になってい
「子どもにはまだ早いグリム童話 淫らでアブナいメルヒェンの毒」池田香代子スズキコージ(絵)光文社(KAPPA BOOKS)タイトルだけ見ると、一時期流行った単なるエログロ解釈取り入れたグリム童話解説本っぽいですね。正直なところ、購入した理由は大好きなス
「てのひら怪談」加門七海・福沢徹三・東雅夫(編)ポプラ社てのひらサイズの怪談、百篇を集めた短編集。そもそもはオンライン書店ビーケーワンにて、800字=原稿用紙2枚以内というルールで開催した「ビーケーワン怪談大賞」の公募作ですね。その中でも選りす
「とっておき名短篇」北村薫・宮部みゆき(編)筑摩書房(ちくま文庫)二人の作家がこれぞ、と集めた名短篇のアンソロジー。今回ミステリは無く、エッセイ・詩・小説とジャンルとしては何でもあり。北村氏に「よく書いたよね、こんなものを…」と言わしめた、
「影絵の騎士」大沢在昌徳間書店(TOKUMA NOVELS)「B・D・T 掟の街」で活躍した私立探偵、ヨヨギ・ケンが主人公。舞台は近未来、不法滞在外国人が増加し、混血児が爆発的に増加しスラムと化した新東京。前作から数年後、引退していた主人公は、ネットワーク
「黒の狩人」(上・下)大沢在昌幻冬舎(GENTOSHA NOVELS)狩人シリーズ3作目。タイトルに狩人が付くだけで登場人物は別だと思い込んでいたんですけど、勘違いしてましたね。「北の狩人」は読んでるんですが「砂の狩人」は未読。今回は、「北の狩人」で脇役
「ブラックチェンバー」大沢在昌株式会社KADOKAWA(角川文庫)主人公の河合警部補は内偵中に拉致され始末される寸前、ブラックチェンバーと名乗る組織に救われる。警察を退職し、犯罪組織を壊滅させる国際的な秘密組織ブラックチェンバーに加わった河合は、自
上野の東京都美術館で行われた「ティツィアーノとヴェネツィア派展」に行って来ました。祝日でしたが時間が夕方だったこともありかなり空いていて、じっくり観ることが出来ました。芸術の都イタリア。他国はイタリアの文化と芸術を目指し、画家にとって最も留
「さよならは明日の約束」西澤保彦光文社4話の連作短編集。いわゆる、日常の謎系ミステリ。何十年も前の手紙や、ある人のたった一言の意味を登場人物達が知恵を出し合って推理します。登場人物達が揃って本好きというところも親しみがあって、夫婦揃って自宅
「身代わり島」石持浅海朝日新聞出版(朝日文庫)大ヒットしたアニメ映画「鹿子の夏」。舞台となったモデルの島でイベント開催を実現させるべく、集まった5人のメンバー。だが打ち合わせを始めた矢先、殺人事件が起こり…。著者のミステリは多くがノンシリー
「パレードの明暗 座間味くんの推理」石持浅海光文社ひゃっほ〜い!座間味くんシリーズの4冊目です!!7話の連作短編となっています。前作「玩具店の英雄」では科学警察研究所の女性研究員津久井が、大迫警視正や座間味くんの飲み会に混ぜてもらって話を聞く
「新 怖い絵」中野京子角川書店「怖い絵」シリーズ待望の続編。前3冊に比べると、近代に近い作品が登場しますね。一発目、フリーダ・カーロの自画像「折れた背骨」は強烈なインパクトでした。待ってた続編一発目の掴みがこれなのはほんと素晴らしい。もう読
「下戸は勘定に入れません」西澤保彦中央公論新社4話の連作短編。著者お得意のお酒の描写、そして超能力設定が堪らない1冊!今回の主人公は、誰かと一緒にお酒を飲むと過去にタイムスリップしてしまう能力の持ち主。とはいえ能力発動の制約は多く、また過去の