12月9日(水)kino cinema 立川高島屋S.C.館「燃ゆる女の肖像」(セリーヌ・シアマ)孤島の館の令嬢の肖像画を依頼された女流画家。しかし、母親からは、本人には単なる散歩相手として接するようにとの、奇妙な説明がある。孤島や館の雰囲気
12月2日(水)kino cinema 立川高島屋S.C.館「ホモ・サピエンスの涙」(ロイ・アンダーソン) 名画(といってもあくまで私にとってのだが)というものは、出会った瞬間にいきなり琴線に触れてくる。理由は不明だが、霊感・予感みたいなもの
11月23日(月) 上野オークラ劇場「絶頂本番 私のなかの娼婦」(片岡修二)鬼才・片岡修二の平成2年作品だが、やはり鮮烈だった。不倫の恋で上司に尽くされ、男は会社の金五千万を使い込んでしまう。ヒロイン栗原早記は、ひっそり退職しホテトル嬢と
11月12日(水)kino cinema 立川高島屋S.C.館「スパイの妻」(黒沢清)黒沢清監督が自ら言うところの「三重ミステリー」を、珍しく持って回った表現を避けストレートに語る。ミステリーなので、細部についてここでは触れないが、自身の大義
11月5日(木)立川シネマシティ「罪の声」(土井裕泰)35年前の未解決・迷宮入りグリコ・森永事件をモデルにして、真相究明を推定するミステリー。ひょんなことをきっかけに、次々と隠れた真実が浮かび上がるスピーディーな前半は、スリリングだがやや慌
10月26日(月) シネ・リーブル池袋「本気のしるし<劇場版>」(深田晃司)約4時間インターミッション入り大長編。イケメンで優柔不断で人あたりは良く、職場の女先輩や若い娘にモーションをかけられると、すぐに応じてしまう男が、儚げで同情を惹く
10月17日(土) Theater新宿スターフィールド 里見瑤子×池島ゆたか 緊急特別公演 たった二人…、だけど二人 題記イベントで里見瑤子主演作品の短編が5本上映された。私の初見は以下の2本である。「あいのえいが」(宮野真一)
10月1日(木)立川シネマシティ「TENET テネット」(クリストファー・ノーラン)クリストファー・ノーランは、相当にSF頭のある人だ。時間の概念を逆行させるタイム・パラドックスを、複雑だが完璧に矛盾なくクリアしてみせた。「2度観る必要あり
9月15日(火) TOHOシネマズ日比谷「ミッドウェイ」(ローランド・エメリッヒ)「インデペンデンス・デイ」「2012」etcに代表されるように、ローランド・エメリッヒ映画はとてつもないビジュアルを観せてくれる半面、内容は荒唐無稽でガサツ
9月2日(水) 立川シネマシティ「ようこそ映画音響の世界へ」(ミッジ・スコティン)サイレント時代の映画人は、映画に音があったらと熱望し、映像に音を感じさせる工夫を重ねると共に、技術開発も推進した。そんな長い映画史の中の名画の数々が紹介され
8月28日(金) 早稲田松竹 ジャファル・パナヒ×ヌリ・ビルゲ・ジェイラン 人と土地に秘められた物語「ある女優の不在」(ジャファル・パナヒ)女優志望の田舎の少女が、憧れの女優に助けてくれとのメールを連発。でも、返信が無いので、最後に
8月19日(水)kino cinema 立川高島屋S.C.館「海辺の映画館−キネマの玉手箱」(大林宜彦) 大林宜彦の「遺作」にふさわしい約3時間の巨編である。 実は「遺作にふさわしい」と称したが、元々「遺作」なるものは結果的に後から誕生するも
8月6日(木)kino cinema 立川高島屋S.C.館「銃 2020」(武正晴)女が公衆トイレで拳銃を拾い、そこから数奇な運命に翻弄される映画だということは、取り合えず判った。でも、そこから先は現実と妄想、過去と現在が入り組んで脈絡なく羅
7月30日(木) kino cinema 立川高島屋S.C.館「17歳のウィーン フロイト教授の人生のレッスン」(ニコラウス・ライトナー)経済的事情で田舎から、母の知人が開店しているタバコ店の見習いとして、ウィーンに出てきた17歳の少年と、
7月22日(水) 上野オークラ劇場「お姉さんの性生活 抜かせ放題」(池島ゆたか)未亡人の姉とその妹の淫乱三昧。出てきた人間を全て順列組合せでカラませ、3Pから4Pまで、まるで浜野佐知映画だ。いやいや、全てが濡れ場の方便で転がる新田栄映画だ
7月12日(日)ユジク阿佐ヶ谷「凱里ブルース」(ビー・ガン)中国のビー・ガンなる1989年生まれの天才映画作家が評判になっていることを、不明ながら私は知らなかった。これは26歳の時の長編デビュー作の日本初公開だ。凱里市にひっそり生きている診
7月6日(月) 上野オークラ劇場「オトナのしおり とじて、ひらいて」(加藤義一)ピンク映画女優という存在感が薄くなり、AVからの流出がほとんどで、入れ替わりが激しい。本作主演も昨年12月引退の神咲詩織を中心に、雪乃凛央・大原りまと、いわゆる
7月1日(水) 立川シネマシティ「ランボー ラスト・ブラッド」(エイドリアン・グランバーグ)ベトナム戦争から、冷戦時代のアフガンへの介入、ミャンマの人権侵害から、本作のメキシコ人身売買カルテル。そこから歪んでいった「目には目を」の報復論理
6月24日(水) kino cinema 立川高島屋S.C.館「ペイン・アンド・グローリー」(ペドロ・アルマドバル)アルマドバル版「8 1/2」といったところ。初老の監督が我が人生を多面的に回顧する。アクションスターのアントニオ・バンデラ
6月9日(火) 立川シネマシティ「T−34 レジェンド・オブ・ウォー ダイナミック完全版」 (アレクセイ・シドロフ)反戦とか非戦とか、深刻なテーマはどこ吹く風、戦闘に次ぐ戦闘の乱打でハラハラド
6月5日(金) kino cinema 立川高島屋S.C.館「ハリエット」(ケイシー・レモンズ)奴隷の身から脱出して、800人以上の奴隷解放行動のリーダーとなり、南北戦争では黒人部隊を率いた実在のスーパーヒロイン(アフリカ系アメリカ人で初の
5月が終わった。ついに一本も映画を劇場などのスクリーンで観る事なく終わった。CS録画を中心とした見逃しやちょっと気になる作品の観賞と、プロレス懐かしの試合の録画などで、1ヶ月を過ごした。映画の友人・知人とも没交渉だ。要するに、過去と戯れる
米「WWE」は、無観客試合でコンスタントに週2回の定期番組制作を継続させているが、国内のプロレスは、散発的に配信用の無観客試合を開催するのみで、CS放送などの生中継や録画中継番組は、決定的なソフト不足に陥っている。 そんな中だからだろうか
先月のCS放送録画で観た初見映画を列記してみた。(29本、アイウエオ順)。公開時に劇場鑑賞で見逃した落穂拾いもあるが、ほとんどは、ちょっと気になるけど、わざわざ積極的に劇場に行く気もなかったが、放映されたからとりあえず観るかといったレベル
4月が終わりました。御無沙汰していますが、そもそもこの日記は、劇場などスクリーン初鑑賞作品の感想の個人的メモの記録が本来の目的ですから、スクリーンで映画を観ていなければ、基本的に記すことは何もないのです。 4月7日(火)緊急事態宣言による
「Fukushima 50 フクシマフィフティ」に思うこと。Vol.5 前回で述べたキネマ旬報の白井佳夫編集長から、私のオフィスに直々かかってきた「夢」のような話の紹介から始めたい。東宝青春映画(昭和47年作品)「白鳥の歌なんか聞こえない」の
3月18日(水) 立川シネマシティ「AI崩壊」(入江悠)崩壊したのはAIではなく人間の方だという内容は、往年のSFの傑作「地球爆破作戦」と比するとセンスオブワンダーに乏しいが、スケールの大きい題材ながら、時間限定の中で一人の少女の命を救う
3月10日(火) 上野オークラ劇場「はめ堕ち淫行 猥褻なきずな」(山内大輔)「プロのヒモ」を名乗る奇妙なオッサン森羅万象。突然、おかしなことを初対面の若い女達に話しかけ、でも、なぜか憎めぬ存在で、3人の女性と次々スンナリとヒモ関係に至る。
3月1日(日) 上野オークラ劇場「憂なき男たちよ 快楽に浸かるがいい」(松岡邦彦)連続不審死事件の疑いがある怪しい女を追うルポライター。女は「世の中は腑に落ちないことばかりよ」と、艶然と微笑む。それはいいけど、その後のドラマ展開が「腑に落
「Fukushima50 フクシマフィフィティ」に思うこと。Vol.1 古希もかなり過ぎて、我が人生を振り返るに、結局は私の時間のほとんどは、好むと好まざるに関わらず、電力マンとして費やされたのだなと、シミジミと思わされざるを得ない。そんな