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2015年12月08日06:14

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奥坂まや『飯島晴子の百句』

先日、マイミクのQuaさんのブログ(「カームラサンの奥之院興廃記」)にて、飯島晴子[1921-2000]の俳句に注目しているという記事があり、そこに引かれていた句を見て、「お!このひとの俳句はおもしろそう!」と思ったのだった。全作品が読める書物もあるのだが、ボリュームもお値段もかなりなものなので、先ず、この奥坂まやさんによる百句鑑賞の本(ふらんす堂、2014年)を読んでみた次第であります。

『飯島晴子の百句』より7句。

泉の底に一本の匙夏了る

一月の畳ひかりて鯉衰ふ

かの后鏡攻めにてみまかれり

桜守うすぐらき腿してゐるといふ

春嵐足ゆびをみなひらくマリヤ

金蠅も銀蠅も来よ鬱頭(うつあたま)

葛の花来るなと言つたではないか

3句目(かの后…)は無季の句。「一時は前衛派の筆頭とみなされた晴子にして無季の句は本当に少ない」「その中で代表句として挙げられる」ものだそうだ。

それぞれの句に奥坂まやさんの解説が付されているのはありがたいのだが、最終的には奥坂さんが何を言っていたかは消して、自分なりに句を味わう、という読み方になった。


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