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2015年10月20日18:42

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「棟方志功 萬鉄五郎に首ったけ」

茅ヶ崎市美術館(*)にて、「棟方志功 萬鉄五郎に首ったけ」を観てきました。
(*)http://www.chigasaki-museum.jp/

初めて訪ねた美術館でした。駅の近くながら緑に囲まれた公園の中に図書館と美術館がたたずんでいて、とてもいい感じです。独立展や二紀展もやはり上野の緑の中で観たい(とまだ言っているのであった^ ^;)。

この「首ったけ」のタイトルは、《わたくしは「萬鐵に首つたけ惚れて」ゐるのだ》という棟方の文章中の言葉から採ったようです。その棟方が版画(途中から彼が称した表記では「板画」)に熱中する以前の時期の絵画も展示されていて、そのあたりの作品は初めて見ました。「二菩薩釈迦十大弟子」は、鎌倉の棟方版画美術館(5年前に閉館となったそうです)で会って以来の再会でした。

萬鉄五郎の作品の中では、特に茶系の色で描かれた静かな自画像が心に残りました。

ちょうど地下の展示室を見て階段を上ったところで、棟方の仕事ぶりの紹介とインタビューで構成された「彫る」(1975年)のDVDの上映が始まって、全篇見ることができました。とにかく描きぶりが速い!「われ」を介さず、なにものかが乗り移って描いているに違いない…というテンポでした。彼が歌詠みだったら一夜百首会どころか一夜千首ぐらい、鼻歌とともにすらりすらりと詠んだのではないかと思われます。

川上澄生の「初夏の風」も棟方をインスパイアした作品として展示されていて、久しぶりにこの作品にも再会することができました。

学芸員さんは熱心にいろんなことを語りたいのだろうけれど、各作品に付いている解説がやや長すぎたなあ。あの半分ぐらいに縮約した方が見やすいのではないかと思いました。しかし、メインの作品から雑誌の挿絵の類に至るまで、丹念に揃えて展示された熱意には敬意を表したいと思います。


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