還暦を過ぎて三年。

拙歌集『アルゴン』のあとがきに、「還暦を過ぎてかれこれ三年という年齢のゆえか…」と書きましたが、本日をもって「かれこれ」は消え、還暦を過ぎて三年とあいなりました。

昼間は例によって（という感じになってきましたが）、鎌倉・光明寺さんの「お十夜」を拝しました。ありがたい意味づけを棚に上げれば、お寺さんが催す年一回のお祭り、という感もあるイベントですが、今日は本堂にてゆっくりと法然の教えについての講話もうかがい、お念仏を唱えてきました。

あちらこちらの浄土宗のお寺から結集されたのであろうお坊さまがあまたおられ、信徒の皆さまも多数おいでになっていて、地上の話として言えば総本山のパワーここにあり、というようなイベントでもあります。今年は、つい先日、他界された先代のお方に替わってあらたなご住職の晋山式もありましたので、特に華やかな気分の「お十夜」なのではないかと思います。

そして夜は自宅でつれあいとささやかにワインなど…、という段取りになるはずのところ、東京・神田で「短歌人」１１月号の下版作業。僕の担当のパートでちょっとイレギュラーなアクシデントがあって、校正統括のＵさんが「う〜〜ん」と唸りながら、なんとか問題解決、でした。

１週間遅れで、来週、つれあいと父と三人で久しぶりに食事会を、というような話になりました。その時間、母はヘルパーさんに頼みます。母は、ものごとの認識はかなりあやしいのですが、食欲というようなことについて言えば、しっかりと回復してきました。今日、つれあいが実家に行って、僕の誕生日だとか『アルゴン』の評判がどうだとかいう話になったのだそうで、母は「こんな歌集を出したんだねえ。さすがにＭさん［←つれあいの名前］の血筋だねえ」と言ったのだそうな。う〜ん…、血筋って何なんだ？？


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