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2024年05月13日16:36

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秋吉久美子『赤ちょうちん』『妹』

裸を見せてくれた女優映画の続き。秋吉久美子で。
『赤ちょうちん』(74) 監督:藤田敏八
ポルノ専門になっていた日活が、久し振りに作った一般映画だそうだ。フォークソングの「かぐや姫」のヒット曲がテーマである。日本映画低迷期には流行歌のタイトルを冠した作品がよく作られた。
幸枝(秋吉久美子)と政行(高岡建二)のカップルが安アパートで同棲し、引っ越しを繰り返す。火葬場の隣のアパートで、変なオッサンが押し掛けて来て居候を決め込む。この部分はちょっと面白かった。
あとは覇気のない人物がダラダラしてるだけ。ヌードも物足りない。★★

『妹』(74) 監督:同上
ねり(秋吉久美子)は同棲相手と別れて家にもどってくる。兄(林隆三)は迷惑そうな口ぶりだが、内心は嬉しいようだ。兄の前で着替える。あっけらかんとしたヌードは、若々しく愛らしい。この人は本当に普通の日本人の容姿で、体つきも際立ったところはない。普通ぽいところが魅力と言えなくもない。
プロットはわりと凝ってるのだが、演出がなってない。お勧めしないし、今から見る人はいないと思うので、ネタバレしますよ。嫌な人はここで止めてください。

ねりは相手の男を殺している。「崖の上で喧嘩して突き落とした」と語るだけで、その場面は出てこない。余計なことばかりやって、大切なシーンはセリフのみ。ふざけるな。実は長年「日本映画は暗くて退屈で独りよがり」という偏見を持っていた。本作は初見だが、たぶん同様の作品を若い頃に見て絶望したのだろう。
おまけにこんなのが「赤ちょうちん」と共にキネマ旬報ベスト10に入っている。70年代に邦画を絶滅寸前まで追い込んだのは、駄作スタッフと駄評論家だ。★
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